富山県議会9月定例会は12日再開され、防災・危機管理センターに関する代表質問に対し、石井隆一知事は「ヘリポート設置について、景観や建設維持費、使用頻度を踏まえ、前向きに検討したい」との考えを示した。
同センターは県庁敷地内で建設を計画し、常設の災害対策本部室や関係機関が活動する受援スペースを備えた防災・危機管理の中核施設と位置づける。今秋に設計プロポーザルを行い、20年度に着工する。県広域消防防災センター(富山市惣在寺)との役割分担については、「地域防災力の向上に向け、相乗効果が上げられるよう連携を検討し、工夫する」とした。
9月補正予算では、「昨年度比7・8%増の積極型の予算。安全・安心の確保を緊急度の高いものとし、県単独道路・河川等災害未然防止緊急特別対策事業に過去最大の10億5000万円を盛り込んだ」と説明。主な事業として県有施設ブロック塀撤去、特別支援学校の空調整備、奥田交番改築を挙げた。
公共事業について、水口功土木部長が「8月末の発注率は64%で、昨年度と同程度。下半期も発注の平準化を図る」と述べた。今後は「進めるべき事業は多い。安定的、持続的な予算確保を国に強く要望する」とした上で、「県内建設企業が将来へ見通しを持って健全に発展できるよう取り組む」と強調した。