国土交通省関東地方整備局は2018年度、「金曜日に依頼せず(フライデイ・ノーリクエスト)、月曜日を依頼の期限日としない(マンデイ・ノーピリオド)」ことを原則化する「働き方改革モデル業務」を、土木関係コンサルタント業務を対象に試行する。建設コンサルタンツ協会(建コン協、村田和夫会長)と、同局管内の1都8県5政令市とともに開いた「建設コンサルタント業務の諸課題に関する意見交換会」で明らかにした。
意見交換会では、建コン協が受発注者の協働による、ワークライフバランスの改善に向けた施策の強化を要望。これに対し同局は「働き方改革モデル業務」を試行する考えを示し、協会側も「ぜひ取り組んでほしい」と歓迎した。モデル業務では、金曜の依頼と月曜の期限設定をなくす他、水曜日に残業しない「ウェンズデー・ホーム」の取り組みを推進する。
同局の働き方改革に向けた施策ではこの他、「設計業務の業務環境の改善」(ウイークリースタンス)の周知徹底を挙げた。建コン協はウイークリースタンスについて、全業務での適用と、地方公共団体への展開を求めた。
また、建コン協は、履行期限のさらなる平準化も要望。同局は、3月末を履行期限とする業務が50%以下となるよう目標値を定め、建設コンサルタント業務や地質調査、測量業務を対象に平準化の執行管理を行っていることを説明した。
BIM/CIMの活用による生産性向上施策では、同局は18年度、基準類の整備やシステム開発を推進。ソフト・機器などの導入に伴う経費増加について、利用可能な補助金や税制優遇措置などについて情報を収集し、受注者向けに提供する考えも示した。
実態に即した歩掛かりや積算体系の要望に対しては、同局が18年度から旅費交通費の積算の合理化(直接人件費の率計上)を試行すると回答した。
提供:建通新聞社