東京都都市整備局は環状第4号線の整備に伴う都有地の活用で、共同化ビルの検討に協力する民間事業者として「新日鉄興和不動産」「住友商事」「住友不動産」「東急不動産」「東京建物」「野村不動産」「三井不動産レジデンシャル」「三菱地所レジデンス」の8者を決定した。道路整備に先立ち取得した高輪衆議院議員宿舎跡地のうち、道路用地を除いた9290平方bで土地区画整理事業と共同化を一体的に行うことを想定しており、事業スキームや建築計画、資金計画の立案、権利者の合意形成などに関して民間事業者の助言や提案を求める。
環状第4号線は、港区高輪3丁目の国道15号を起点、江東区新砂3丁目の永代通りを終点とする延長約29`の都市計画道路。品川駅周辺の開発が本格化したことなどを受け、都は、品川駅の東西連絡道路として同路線を延伸する格好で都市計画を変更し、「港区港南1丁目〜白金台3丁目間」建設事業として街路を新設する。
このルート上にある高輪衆議院議員宿舎の跡地(港区高輪3ノ13ノ57他、面積1万3691平方b)は、都が2012年度に国から取得した。このうち約4400平方bを道路用地に充てる一方、道路用地北側の約2400平方bと南側の約7250平方bを、周辺のまちづくりの種地として活用する方針。権利者の生活再建と道路事業を円滑に進めるため、土地区画整理事業と権利者による共同化事業を一体的に実施することを視野に入れている。
権利者の移転先となる共同化ビルの検討に当たり、民間事業者の自由な発想やノウハウを生かすため、事業協力者を公募・決定した。都がこれまでに検討した内容を基に、今後、事業スキームや建築計画、資金計画、権利者の合意形成などに関して助言や新たな提案を求める。事業協力の期間は2019年3月31日まで。
提供:建通新聞社