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日本工業経済新聞社(埼玉)
2018/08/28

【埼玉】埼電協が川越高等技術専門校生徒に電気設備業の魅力伝える

 埼玉県電業協会(岡村一巳会長)は22日、冷暖房設備設置工事を行っている川越市立南古谷小学校で県立川越高等技術専門校の生徒、教師26人を迎え、電気工事技術研修会を実施した。実際の施工現場を見てもらうとともに業界でのキャリアアップの仕組みなどを解説。就職へのガイダンスとして電気設備業の魅力を伝えた。
  開会にあたり川合昭副会長が「今皆さんが学校で勉強している技術や技能が実際に社会の役に立っているということを実感してほしいと思います。ぜひきょうの機会を将来に生かしていただきたい」とあいさつ。
  同校の三宅瑞絵校長は「協会の皆さまには貴重な勉強の場を与えていただきまして本当にありがとうございます。きょうの機会をぜひ就職に結び付けていきたいと思っています」とお礼を述べた。
  研修会ではまず施工を担当している飯島電器工事鰍フ飯島将史開発準備室長から現場の概要が説明され、入場前にけがのないよう安全面に関する注意事項を確認した。
  夏休み中の完了を予定する工事は各建物に合計30台のエアコンを増設するもの。これに伴いキュービクル増設・改修を行い、室外機置場を3箇所に設け、各所に動力盤を新設。各室内機に電源と通信線を配線し、各教室入口に空調リモコンを設置。職員室の集中リモコンで管理する。
  現場見学では3班に分かれ外部のキュービクル改修や普通教室内部の室内機増設のようす、またその天井内、室外機搬入・据え付け現場などを見て回った。
  意見交換の場として設けられた質疑応答では全員が発言。お礼の言葉や質問、意見が活発に飛び交い、職場環境、給与・手当など待遇面、業界の将来性、現場代理人の役割、資格取得の重要性などについて飯島室長が生徒1人ひとりにていねいに回答した。
  また佐野雄一朗人材育成委員長が業界に入職してからのキャリアアップの道しるべとして同協会が作成したキャリアルート(冊子)を使い、電気工事士の仕事のやりがいや魅力についてアドバイス。
  冊子は業務内容とライフプランを考えながら技術を磨くために必要な経験年数や資格取得目標などを具体的に示したもので、協会のフォローアップ体制も明確に分かりやすく解説している。
  佐野委員長は「技術の伝承がなにより大事。技術者の高齢化が進んでいますが、若い人につなぐ、途中途中の杭になる人が必要」と参加者の今後の成長を期待してエールを送った。
  なお最後に企業概要説明として求人を希望する企業5社から自社のピーアールが行われ、生徒は皆、企業の所在地などを確認しながら熱心に聞いていた。