横須賀市は、プロサッカーJ1リーグ「横浜F・マリノス」の練習場誘致に向けて、測量費や土質調査費など合計1億8547万円を9月補正予算案に計上した。市と横浜F・マリノスは、2022年1月の一部供用開始を目指しており、18年度中に基本設計(横浜F・マリノスが発注)を、19年度中に実施設計(横須賀市が発注)をそれぞれ完了させる必要があるため、測量や土質調査を18年度に実施し、基本・実施設計に反映させる。
横浜F・マリノスの練習場誘致は、「横須賀再興プラン」の最重点施策の一つであり、最優先に進める事業に位置付けられている。グラウンド用地は、JR久里浜駅西側にある「くりはまみんなの公園」(2・2f)と、隣接する国有地(1・4f)を活用して整備し、さらに「代替公園」を駅の東側の国有地(0・9f)に整備する方向で検討中だ。
今回の9月補正額は、西側公園(グラウンド)が9487万円、東側公園(代替公園)が6500万円、その他(公園の区域外)が2560万円。
このうち西側公園(グラウンド)関係では、くりはまみんなの公園ため池部分の境界画定測量・登記業務費として487万円、ため池埋め立て設計費として1000万円、測量業務費1900万円、土質調査業務費6100万円を計上している。
基本設計と並行して、測量・土質調査を10月から19年3月までに実施。実施設計を19年度中に完了させ、20年度に既存公園の解体に着手し22年1月の供用開始を目指す。解体・整備工事の工期は18カ月を見込む。
この他、西側公園(グラウンド)を整備するには工事着手前に雨水排水施設整備を完了しておく必要があることから、18年度中に設計を完了させるための費用2560万円を上下水道局で補正計上した。
一方、東側公園(代替公園)の関係では、測量業務費500万円、土質調査費1000万円、基本設計・実施設計業務費(雨水排水施設整備に伴う設計費を含む)として5000万円を補正計上している。測量・土質調査は10月から着手し18年度中に完了。基本・実施設計は11月から着手し、20年3月までに完了させる。東側公園の整備工事は20年度の6月議会への契約案件上程を目指して発注する。工期は21年7月までの12カ月を見込む。
横須賀市と横浜F・マリノスは今年1月に新たなトレーニング施設の設置について、共同で検討することを発表し、これまで協議、検討を続けてきた。現在、構想している施設は、天然芝のフルピッチ(105b×68b)のグラウンドを2面(うち1面に観客を収容できるスタンド併設)、更衣室やカフェなどの施設を備えた管理用建物、散策路、人工芝のフットサルコート2面など。市民が利用できる公園施設として横須賀市が整備する。経費を最大限見込んだ場合の整備費は約66億円と試算している。
くりはまみんなの公園の所在地は久里浜1丁目。
提供:建通新聞社