日本工業経済新聞社(山梨)
2018/09/04
【山梨】整備効果は着実に 県の社会資本整備重点計画進捗
県は社会資本整備重点計画の進捗状況を明らかにした。2021年度までの5年間を期間としてまとめられているもので、全34施策について26の指標が示され、その進行状況は毎年度公表されている。昨年度末までの状況については各施策において着実な整備成果が現れているとしており、中間年度ながら21年度の目標値をクリアしている施策もある。
示された進捗状況を見ると、防災・減災の分野では、計画期間前から6・9ポイント整備率を上げた河川は目標まで1・2ポイント、同様に9・9ポイント上昇させた橋梁など(15m以上、跨線橋、跨道橋を含む)の耐震率は同じく11・8ポイントに迫っている。目標値を見直した砂防関係整備対策箇所(39→37)、防災施設強化の道の駅数(20→21)はそれぞれ目標まで15カ所、11カ所としている。
ほかの施策における21年度の目標達成数値は、山地災害危険対策が29カ所、下水道管路とマンホール接続部の可とう化率が5・6ポイント、道路防災危険対策が10カ所。
活力の面では、昨年度末までに主要渋滞箇所解消は27カ所(目標値30カ所)、リニア駅からの30分到達圏人口カバー率66%(同71・4%)の実績を達成しており、森林整備の実施面積6205hは目標値を超えている。
一方で、100%を目標とする市町村立地適正化計画策定着手率(44・4%)と市町村空き家等対策計画着手率(51・9%)は半分程度の実績にとどまり、長寿命化補修が完了した橋梁割合(目標53・7%に対し29・6%)など伸び悩んでいる項目もある。
同計画は、効果的かつ効率的な整備実現に向けて選択と重点化による方向性を示すもので、具体的数値目標の進捗を管理していく。道路(林道、基幹農道、街路を含む)をはじめ河川、治山、砂防、生活排水処理(下水道、農業集落排水、合併処理浄化槽設置整備を含む)、公園、住宅、市街地再開発、森林整備などの事業が対象となっている。
※進捗状況(目標値が明記されている施策のみ抜粋)の一覧は3面に掲載