近畿地方整備局が整備を進めていた国道8号福井バイパスで1日、あわら市笹岡〜坂井市丸岡町玄女間の開通式典が、国や県、地元自治体、住民、施工業者ら約300人が参加する中、開催された。同区間の開通をもって、国道8号福井バイパスは全線開通となり、参加者は待望の完成を盛大に祝った。
式典ではまず、黒川純一良近畿地方整備局長が「66年の事業着手から半世紀余りを経て、ついに全線開通の日を迎えた。今年2月の豪雪では、大規模な車両滞留や長時間の通行止めが発生し、地域の生活に多大な影響を与えた。今回開通区間では、車両退避スペースの整備を行うなど、冬の交通確保に全力を尽くしたい」とあいさつ。
続いて、西川一誠福井県知事が「国道8号は福井県の発展を支えている道路で、全線開通は本当に喜ばしい。今回開通した区間を含め、1日も早い石川県境までの4車線化の実現に向けて、一層のご協力をお願いしたい」と話し、その後佐々木康男あわら市長があいさつした。
また稲田朋美衆議院議員、山本拓衆議院議員、斉木武志衆議院議員、山崎正昭参議院議員、滝波宏文参議院議員がそれぞれ祝辞を述べた。
式典後は来賓によるテープカットや渡り初めが行われた。
国道8号福井バイパスは、あわら市笹岡から越前市塚原町間の42・2キロを結ぶ嶺北地方の大動脈。そのうち今回開通区間は、あわら市笹岡から坂井市丸岡町玄女の5・4キロで、暫定2車線での供用となる。また、同区間では3個所の車両退避スペースを設けたほか、そのうち1個所にはチェーン着脱場を併設した。
今回開通による整備効果としては、(1)大雪等の災害時、大型車交通等の転換による立ち往生車両の減少や、現道の交通安全確保(2)金津中部工業団地などにおける企業立地および地域経済の活性化(3)救急搬送経路である県道芦原丸岡線の渋滞緩和や、救急搬送経路の選択肢の増加など救急医療活動の支援―などが期待される。