本宮、泥谷堰堤が国重要文化財に指定されたことを記念した式典が8月31日、富山市小見コミュニティセンターで開かれ、世界文化遺産登録に向けた運動推進の機運を高めた。
常願寺川水系の本宮堰堤、泥谷堰堤が17年11月、近代砂防施設として既に指定されている白岩堰堤に追加され、「常願寺川砂防施設」として国の重要文化財に指定された。式典には富山県をはじめ国、富山市、立山町などの関係者約110人が出席。冒頭、石井隆一知事が1858年の飛越地震に伴う砂防事業の歴史や重文指定の経緯に触れ、「多くの尊い人命を自然災害から守り続けてきた立山砂防の高い歴史的、文化的な価値が広く認められた。立山砂防を中心に立山・黒部の世界文化遺産登録に向けて取り組んでおり、重文指定は極めて重要な第一歩になった。10月には国際防災学会が富山市で開かれ、立山砂防を世界へ積極的にアピールしていく」と式辞を述べ、吉岡幹夫北陸地方整備局長が「重文の指定は喜ばしいことであり、世界文化遺産登録へ熱心に活動されている関係者の尽力のたまもの。引き続き、地域の安全・安心の創出を進めていく」とあいさつした。
来賓の高野行雄県議会議長が祝辞し、菊池政則県生涯学習・文化財室長が重文施設を紹介。富山市立小見小学校の6年生4人が立山砂防について意見発表を行った。
引き続き、本宮堰堤下流左岸水辺の楽校きらきら広場に移動し、記念碑を除幕した。