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建通新聞社四国
2018/08/31

【香川】中高一貫校等論点を整理 県立高校の在り方

 2021年度からおおむね10年間の、香川県の県立高校の在り方に関する計画の策定に向け、香川県教育委員会が有識者や関係者から意見を聞く「今後の県立高校の在り方に関する協議会」(会長・有馬道久香川大学大学院教育学研究科高度教職実践専攻長)の2回目の会合が8月27日、県庁北館で開かれ、グローバル社会の急速な進展への対応と、「中高一貫教育をはじめとする、校種間の接続・連携の在り方」について課題における論点を整理した。協議会は本年度中に5回程度開催し、集約意見を19年秋ごろをめどに県教委が策定する計画に反映させる。
 第1回協議会では香川県の高校教育の現状を報告。東かがわ・さぬき地域の高校の在り方については別途懇談会を設置し、同懇談会で議論すると共にそこでの意見を協議会に反映させる考えが示されている。
 今回の協議会では求められる「グローバル人材」の定義などについて協議、高校教育にどう反映させるかの論点をまとめた。また、新たに設ける場合の中高一貫教育校の在り方について、▽中等教育学校▽併設型▽連携型―の三つに分けて長所、短所の要点を整理し高大接続システム(大学入試改革)と併せて議論した。
 この中で香川県の公立中高一貫教育校設置の経緯と開校後の状況が示された他、都市部を中心に私立中高一貫進学校に対抗して、公立進学校が中高一貫校になるケースに触れ、大学進学率が子どもや保護者にとって中高一貫校を評価する、よりどころとなる可能性も示唆した。このため、▽「ゆとり」を生かして多様な学びを推進するという考え方の今後の見直し▽県外の私立中高一貫校に進学する県内小学校卒業者が毎年多数存在していることから、県内に受け皿が必要▽中学校の再編や小規模化の進行を背景に、新たな県立中学校の設置は市町立中学校のさらなる再編と小規模化に拍車を掛ける▽地元の理解が得られなければ、県立中学に生徒は集まらない―などとする検討課題での論点を整理した。
 協議会では「多様な価値観の共有が持てる中高一貫校の必要性」「保護者側の進学を優先するニーズと、当初危ぐしたエリート校化と教育校の特色の打ち出し方、地域維持や魅力創出のありよう」について指摘する意見が挙がった。

提供:建通新聞社