北海道建設新聞社
2018/08/31
【北海道】19年度早々に改修着工 中央区役所仮庁舎の大通西2ビル
札幌市市民文化局は、中央区役所の仮庁舎に使う大通西2ビル改修で、2019年度の早い段階に着工し単年度で整備する計画だ。設計はNTTファシリティーズが担当し、年度末までに平面プランやレイアウト、整備費や工事スケジュールを詰める。改修費は最大で4億7000万円を試算するが、利用は5年程度を想定する仮施設のため、可能な限り縮減を図る考えだ。
老朽化する中央区役所は、周辺の中央保健センター、中央区民センターを統合した複合施設として、現地建て替えを進める方針。
18年度中に基本計画を策定した後、19年度に既存施設の解体設計を予定。20年度に区役所機能の仮庁舎移転と解体を見込む。
仮庁舎の改修は19年度早々に発注し、年度末までに完了するスケジュールを想定。建築、設備の分割は、検討内容から判断する。
大通西2丁目ビルは、市役所本庁舎と同じ街区の南西側に隣接。昨年12月、NTT東日本から約60億円で取得した。
1953年建設のA棟と65年建設のB棟からなり、それぞれRC造の躯体をSRC造の渡り廊下でつないだ造り。地下1地上5階塔屋1階で、区分所有の大通郵便局を除く整備対象面積は延べ1万1500m²。
ビルの事務所床は、引き続き賃貸契約でテナント企業が入居している。加えて複数回の増改築を実施した複雑な構造のため、業務は維持管理を担ってきたNTTファシリティーズと2700万円(税抜き)で特定随契した。
9月末までに仮庁舎使用時の平面プランや施設や設備の課題を整理。その後、整備の詳細検討や設計、仮庁舎維持管理用の管理図面作製も進める。
改修は間仕切り変更など内部改装や照明など電気、来庁者向けのトイレ増設など設備の増強や更新が主体になる見通し。区役所やビルの既存間仕切りや建具は可能な限り再利用しコスト抑制につなげる。