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建通新聞社(神奈川)
2018/08/30

【神奈川】大和市 公共施設保全計画を策定

 大和市は、道路や橋梁などのインフラ施設や公園施設を除いた公共建築物の個別施設計画として「公共施設保全計画」を策定した。公共施設の耐用年数を従来の50年から60年に見直し、大規模・中規模改修を計画的に実施することで、さらに10〜20年程度の長寿命化を目指す。
 対象は、市が保有する公共施設140施設のうち、病院や下水道関連、ごみ処理関連施設などを除く128施設。建築後51年以上が9施設、41〜50年が26施設、31〜40年が50施設、21〜30年が19施設、11〜20年が14施設、10年未満が8施設。このうち一定規模未満の施設を除くと、実質的な対象施設は106施設243棟。
 計画期間は2019〜25年度、個別の改修計画については長寿命化の観点から、建て替えなどを迎える38年度までの20年間を見据える。劣化度評価の結果や改修・建て替え工事の実施状況、社会情勢や財政状況などを踏まえて、おおむね5年ごとに見直しを行う。
 建て替えは、原則として同用途・同規模で行うものとして試算し、実施時期は竣工後60年目とする。大規模改修工事の実施時期を竣工後30年目、中規模改修工事は竣工後15年目と45年目を目安とする。
 また、特定の時期に集中的に整備された公共施設の改修が同時期に集中してしまうことが予想されるため、優先度を建物(棟)ごとに設定、保全時期を調整し、コストを平準化する。優先度は公表準備を進めている「公共施設白書」で示す方針。
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 市では1960〜80年代にかけて、公共施設の整備を集中的に行い、現在140施設を保有している。60〜80年代に学校教育施設や行政施設、80〜90年代に市民文化施設やスポーツ・レクリエーション施設などを建設し、建築後30年を超える施設は全体の約7割を占め、老朽化などが課題になっている。
 そこで17年3月に「公共施設等総合管理計画」を策定し、総合的・計画的な管理の基本方針を定めた。今回策定した保全計画は同管理計画に基づいたもので、公共建築物の床面積やインフラ施設などのストック量については現状維持を基本としている。

提供:建通新聞社