県大津土木事務所は、大津市坂本8丁目から下在地生津までの9・9qでかねてより整備を進めている伊香立浜大津線バイパスのうち、最終工区となる「坂本工区」(L900b)の新規事業化を目指し、設計や用地調査等の各種コンサル業務を進めている。今年度末にこれらの成果物を取りまとめて国に事業化を申請する見通し。
一方、現在工事を進める「生津工区」(L2900b)については、区間中の橋梁「1号橋」(L約47b、逆T式・杭基礎)の下部工に取りかかった所で、近く上部工も入札予定(9月6日開札)で、来年4月末までに完成させる方針。1号橋の完成をもって、生津工区の完成・供用となる。
坂本工区は、大津市道との立体交差や平面交差、門型ラーメン箱型函渠(L33b)、高橋川橋梁(L91b)などを含み、また、地盤が緩く地滑りの危険性があり、起伏が激しいなど課題の多いことから、安全性を確保する施工計画の検討が必要。周囲は住宅が張り付き、用地取得にも2年以上は時間を要する見込みだという。施工は、工事用道路は整備せず現道から車両を入れて順次進めていく見通し。
伊香立浜大津線は、大津市伊香立下存地町の国道477号線を起点に仰木地区、坂本地区などを経て同市浜大津で国道161号に接続するL23・7qの主要地方道。大津市の北部地域と中心市街地を結ぶ新たな南北軸として地域住民の生活道路としての役割が期待されてきたが、現道は狭隘区間が連続し、カーブや急こう配が多く通行困難であるため、坂本8丁目―下在地生津を事業区間として、坂本工区(L900b)、仰木千野工区(L2100b)、平尾工区(L1500b)、南庄工区(L2500b)、生津工区(L2900b)の5工区に分けて順次、拡幅やバイパス整備を進めてきた。
提供:滋賀産業新聞