建設新聞社
2018/08/28
【東北・岩手】東京エレクトロンが奥州市の東北事業所に約3万2000uの新棟建設
半導体などの開発・製造などを手掛ける東京エレクトロン(東京都港区赤坂5の3の1 河合利樹代表取締役社長)は、製造子会社の東京エレクトロンテクノロジーソリューションズ(山梨県韮崎市 佐々木貞夫代表取締役社長)の岩手県奥州市に設けられた東北事業所の増設を計画し27日、同市と事業所増設に関する調印式を行った。設計・施工は大成建設が担当する。10月に着工し、1期工事は2019年9月、2期工事は20年12月にぞれぞれ完了予定だ。
東京エレクトロンテクノロジーソリューションズは、東京エレクトロンテクノロジーソリューションズ山梨と東京エレクトロン東北が合併し、17年7月に設立。山梨事業所や東北事業所など3事業所で、半導体およびフラットパネルディスプレイの製造装置を自社開発している。
このうち東北事業所では、生産棟など6棟が建設され、各棟で熱処理成膜装置の開発や設計などを行っている。
今回、成膜装置などの製造装置市場が、技術革新が続き急成長していることから、新技術ニーズに対する新製品の開発・製造を加速させるため、7棟目となる生産棟の増設を計画した。
新生産棟は、奥州市江刺の江刺中核工業団地内に当たる岩谷堂松長根54の1地内の東北事業所敷地内に、S造4階建て、延べ3万1777平方bで建設。BCPを考慮した全免震構造を採用し、1〜2階に生産ルーム、3階に居室、4階に食事スペースを設ける。将来的には東芝メモリとの取引も計画している。
10月に着工し、1〜3階部分を施工する1期工事は19年9月、4階部分を建設する2期工事は20年12月にぞれぞれ完了する予定。投資額は130億円を見込んでいる。
当日は、佐々木社長や小沢昌記奥州市長など13人が出席。小沢市長は「今回の増設で、会社のさらなる発展の一助となることを期待する」とあいさつ。佐々木社長は「気持ちを新たにニーズに応え、価値ある半導体の提供に誇りと自信持って対応していきたい」と語った。
提供:建設新聞社