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滋賀産業新聞
2018/08/28

【滋賀】県木之本支所 滝谷川砂防事業

 県北部域に位置する西浅井町沓掛の大川流域沓掛地区では、県営事業で砂防堰堤を整備する「滝谷川砂防事業」が計画されている。
 事業を管轄する県長浜土木事務所の木之本支所では、事業化に向けて今年度に砂防堰堤の予備設計等のコンサル業務に取り組み、新規の補助事業採択を目指す。
 今年度に予定するコンサル業務は、土石流を含む流木対策調査と砂防堰堤及び床固工の予備設計。
 流木の対策調査では、大川流域に計画の砂防堰堤地点から上流へ、0・1平方qの範囲において(2流域までを設定)、地形調査をはじめ、地質調査や植生の安定度等を分布図に取りまとめる林相調査と荒廃現況調査、既往災害調査や保全対策の現況調査などの「流域現況調査」を実施。
 また、基礎調査調書に基づく既存施設調査や流木の発生原因の調査、流木の発生場所や流木の量、長さや直径の調査などを予定。
 一方、構造物の予備設計では、大川流域の沓掛地区に計画する砂防堰堤の予備設計を行い、堰堤の規模や形式・形状、位置及び構造を決定。土石流対策施設計画は、谷の出口に土石流捕捉工を設けて設計流出土砂量の減少を図るとともに、後続流を安全に流下させる―を基本に、土石流捕捉工として土石流対策堰堤を設計することを念頭において、土石流対策施設の配置検討と予備設計に取り組む。
 施設配置計画は、土石流の計画流出土砂量と計画流下許容量から土砂処理対象土砂量を設定し、土石流捕捉工や土石流堆積工・土石流発生抑制工を配置して土石流を処理する。計画にあたっては、土石流の発生頻度や量・流動特性、地形や保全対策地域等を配慮して各対策工を合理的に配置。
 これら設計計画及び施設配置計画等を踏まえ、施設設計について総合的な検討を行い、今後の詳細設計に必要となる測量や地質調査等に関する課題や留意事項、施工計画や事業実施に関する課題も整理・検討する。
 木之本支所の河川砂防課では、近く担当コンサルを決め(9月11日入札)、年度内の完了を目途に設計業務を進めていく方針。

提供:滋賀産業新聞