7月豪雨を受けて山腹から土砂が流出した鳥取市用瀬町屋住など県内3地区について、林野庁は23日までに「災害関連緊急治山事業」の採択を決めた。事業実施主体の県は、対策工として谷止め工を計画しており、それぞれ地区の実施設計に着手する。
災関事業が導入されるのは、屋住地区のほか日南町上萩山、鳥取市用瀬町赤波の各地区。山地からの土砂が下を走る県道加茂用瀬線、県道横田多里線、主要地方道智頭用瀬線の各道路に流出してふさいだ。
県は2次被害を防止するため、災関事業の協議を林野庁と進めていた。
県治山砂防課の説明によると、各地区には谷止め工1基ずつを整備することにしており、事業費は約1億円。予算は専決処分した7月補正を活用する。所管する各県土が9月から詳細設計に入り、年度末までに着工する見通し。
また、法面の崩壊を確認した三朝町曹源寺地区についても災関事業の採択に向けて手続きに入っている。災関事業の導入が決まった3地区の概要は次の通り。
▽屋住地区(鳥取市用瀬町)=谷止め工1基コンクリートボリューム190立方b、事業費3300万円
▽上萩山地区(日南町)=〃300立方b、事業費3700万円
▽赤波地区(鳥取市用瀬町)=〃170立方b、事業費2700万円
日刊建設工業新聞