愛知県建設部は、篠島漁港海岸の漁港漁場事業について、2018年度第1回の事業評価監視委員会で事業継続の了承を得た。設計津波高の変更に伴い、胸壁天端高などを変更したため、全体事業費を11億3000円に見直した。18年度に工事に着手する。
篠島漁港は、知多半島南部の沖合に位置する。漁業の中心港となっているため海岸では、漁業活動の利便性を優先し、海岸保全施設が整備されていない箇所がある。津波・高潮の襲来時に地盤高の低い背後集落が浸水する恐れがあるため、海岸保全施設の整備を計画。13年度に事業に着手した。
当初の計画では、T.P.2・8b、延長640bの胸壁を設ける他、陸閘3基を整備する予定だった。しかし、14年度に設計津波高を変更したため、胸壁をT.P.4bに見直し、追加で地盤改良も実施することになった。また、陸閘の数も見直し、6基にした。これにより事業費を4億3000万円から11億3000万円に増額した。内訳は工事費が10億4000万円、用地補償費が9000万円。また、事業期間も10年延伸し、27年度までとした。
これまでに基本設計は完了しており、胸壁の詳細設計も一部区間を完了している。これまでの進捗率は事業費ベースで7%。
18年度から地盤改良工と胸壁工に着手する。陸閘工にも順次着手し、27年度の事業完了を目指す。
提供:建通新聞社