一般社団法人日本補償コンサルタント協会北陸支部(海津直矢支部長)と北陸地方整備局用地部(神林浩部長)との意見交換会が22日、新潟市中央区で開かれた。18年度は100件程度を総合評価落札方式とし、うち約4割に簡易特別型を採用する見通しが示された。
会に先立ち、海津支部長は「公共事業推進の一翼を担う責務がある。さらに技術の研さんを積み期待と信頼に応え、より良い社会資本整備に努めていく」と強調。神林部長は7月豪雨で全国延べ9800人(北陸568人)を超えるTEC―FORCE(緊急災害対策派遣隊)とポンプ車など3000台を派遣したと説明。19年度予算では「引き続き厳しい状況」との認識を示しながらも「公共事業用地の確保は前提作業。効率的で迅速な用地取得を進めるためには、皆さんの高い技術力が不可欠」と一層の連携に期待を込めた。
引き続き、海津支部長から、支部要望として「公共事業の施行に起因する事業損失調査・算定業務の分離発注」の1項目、本部要望の「技術者の育成と人材確保」(処遇改善、安定的な事業量の確保、地域コンサルタントの活用の拡大など)、「品質の確保と向上」(発注仕様と歩掛の統一的整備、適正な技術者評価を行うための的確な発注方式の採用など)、「協会会員の一層の活用」の3項目を含む要望書を神林部長に手渡した。
冒頭以外は非公開で行われた。17年度に試行したウィークリースタンスの取組みについて、用地部は「受発注者が協議すれば、原則すべての事務所で取り組んでいる」とし、双方ともに導入には好感触だ。また支部からも「引き続きお願いしたい」との声もあったという。用地部は事業損失調査・算定業務に関し「すべて分離発注で、北陸地区用地対策連絡会を通じ周知する」と回答。18年度の総合評価導入目標では補償業務が9割以上とし、6月30日時点で発注済み31件すべてで実施していると説明した。