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　金沢市は今年度、市立病院（平和町３丁目）の今後のあり方についての議論に着手する。近年の医療を取り巻く環境の変化を踏まえ、病院の公的役割などを改めて検証する方針。ハード面では、施設が築後３０年以上を経過し、今後急速に老朽化することも懸念され、将来的な建て替えも視野に入れている。近く学識経験者や医療関係者らで構成する検討委員会を立ち上げる予定だ。
　金沢市立病院は一般病棟や診療科などが入る本館（地下１階地上６階建て延べ１万８０７０平方メートル）、感染症病棟などからなる別館（地上５階建て延べ１２５５平方メートル）、透析センターなどからなる東館（地上３階建て延べ３０７９平方メートル）の３棟で構成。建物構造はＳ造、地階はＳＲＣ造。敷地面積は１万６４１７平方メートル。診療科目は２１科で、病床数は３１１床。
　本館が１９８８年築と最も古く、別館は８９年、東館は９９年にそれぞれ竣工した。市によると、病院は築後４０年程度で建て替えるケースが多く、工事には多額の費用を要することから早めに準備を始めるという。
　検討会では現病院が災害時の救急医療の拠点となる災害拠点病院であることや、県立中央病院や金大附属病院など市内の他病院との兼ね合いも考慮しながら今後のあり方を探る。
　初会合では病院の沿革や患者数の推移、経営状況など現状を確認した後、施設の見学も行うことにしている。