北海道建設新聞社
2018/08/24
【北海道】むかわ竜展示施設の着工を1年遅れに 整備計画周知目指す
むかわ町は、穂別博物館周辺エリアの再整備で、穂別地区で昨年発掘された国内最大となるハドロサウルス科の恐竜「むかわ竜」などを収める展示棟の開設を当初予定から1年遅らせる。展示棟は2022年度にオープン、体験学習棟などを含めたグランドオープンは23年度にする。
恐竜ワールド構想と穂別博物館周辺エリアの再整備基本計画を、町民に広く周知、浸透を図るため開設を遅らせることにした。21日に穂別町民センターで、22日にはむかわ町産業会館で住民説明会を開き、ことし5月に実施した意見公募での質問に町の担当者らが回答した。
既存の穂別博物館(穂別80の6)は、RC造、平屋、延べ約1100m²で1982年に開設。36年が経過し、施設の老朽化が進み、むかわ竜など化石資料の収集・保存、調査・研究を継続するには狭小になっていた。新設する展示棟には、「むかわ竜」のほか、穂別に生息していた首長竜の化石「ホベツアラキリュウ」などを展示する。
町は当初、18年度に基本設計に取り掛かり、19年度に実施設計や関連工事に着手。21年度上期に化石棟のオープン、下期にグランドオープンを予定していた。
変更後は、19年度に基本設計、20年度に実施設計と解体を実施。21年度から展示棟に着工する。既存博物館の改修と外構を終え、23年度上期にグランドオープンさせる。
意見公募では、町が提示した施設配置4案のうち、体験館跡地に延べ1600m²の展示棟を建設するA案と、延べ1050m²の展示棟を建設するC案が評価された。総事業費はそれぞれ概算で20億300万円、14億8000万円で、町は地方創生拠点整備交付金など4つの財源を活用する考え。
施設整備と研究部門の運営は公共直営型で実施、研究部門を除く施設の管理・運営は指定管理型の事業手法を進める意向を示した。