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北陸工業新聞社
2018/08/21

【富山】とやま建設イノベーション/エコーウッド富山/工事現場に県産材のトイレ囲い/森の木が街中に、有効活用図る 

 エコーウッド富山(小矢部市戸久、米澤尚美代表取締役)は、県産の杉材による「目隠しパーテーション ドワーフ大杉さん」を製作し、販売・レンタルを開始した。幅広い用途での採用を積極的に働きかけ、県産材の活用、需要拡大を目指していく。
 工事現場のトイレを囲い、外からの視線を遮る壁の役割を担う。間伐材を含む県産材で製作。幅970ミリ、高さ2270ミリ、足場の奥行が500ミリ。1基当たりの重量は約15キロで、材積0・03立方メートル。富山県認定リサイクル製品。国土交通省の▽庄川・上伏間江護岸その4工事(竹沢建設)▽H30高岡管内橋梁耐震補強・補修工事(今村・片山JV)―の現場2カ所で設置されている。
 森の妖精「ドワーフ」をイメージしたデザインで、口や耳、手はカラフルな赤、青の2色を揃える。パネル部分は自然素材である木の温かみや香り、質感をそのままに、パーテーションとしての機能を十分に発揮。目や口、手の位置を変えることで、様々な表情(パターン)をつくることができる。
 米澤社長は「1台1台がオリジナル。森の木がドワーフに変身して、街中にやってきたことを伝えたい。一般の方にも県産材、間伐材に親しみや関心を持っていただき、身近に感じてほしい」と木の良さを訴える。今後は、高さや幅などを変更した他用途の各種タイプを取り揃え、「森の木が街にやってきた」シリーズとして展開していく。
 国土交通省では工事現場の快適トイレで「入口の目隠し」の設置を要件としているが、富山県は強風に耐えられるレンタル品が市場にないことから、快適トイレの要件から除外。このため同社は、工事現場の環境改善、県産材の利用促進を目的に、今回の新製品を開発した。「女性技術者らにとって利用しやすくなり、働きやすい環境につながる。まちづくりに取り組む工事現場のクリエイティブなイメージをアピールすることもできる」と捉え、要件適用を要望していく。さらに県産材を用いることにより、「街中の人が多く集まる場所に利用することで、県産材製品の一層の普及と里山、森林再生への意識啓発を図っていく」と強調する。
 同社は、工事用看板や安全掲示板など土木・公園資材の屋外木製品を取り扱う。一連の製品に「とやまの木 使ってくれて ありがとう」の社名入り焼印を入れることにした。「県産材の有効活用を一緒に取り組んでいただいていることに、感謝の気持ちを込めた。森への関心、県産材の地産地消への賛同の輪を広げていきたい」とし、人と木の新しいつながりを提案していく。
 問い合わせは、同社(電話0766―61―4988)へ。

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