日本工業経済新聞社(山梨)
2018/08/20
【山梨】保川発電所導水路は年明け、設備は6日入札 県企業局
県企業局電気課が推進する水力発電所建設事業において本年度、早川町保地内で施設建設に着手した。事業期間に3カ年を見込む大プロジェクトには総事業費として21億5600万円が見込まれており、発電機の製作工は公告を終え、導水路など土木工事は年明け発注を目指している。
計画によると、早川中学校の北を流れる保川に整備されている第2砂防堰堤下流部に発電所を建設するもので、上流にある第4砂防堰堤の下流付近に取水口を整備。約700mの導水路を掘削して途中水槽を経由して発電し保川に放水する仕組み。取水口から発電所までの有効落差はおよそ80m。現状で出力900kW、年間一般家庭1300軒分に相当する476万kWhの発電を見込んでいる。
すでに発電所建設のうち水車発電機製作および据付の工事は7月に公告され、9月6日の入札を待っているところ。電気860点以上を要件に今月3日に申請は締め切られている。予定価格は2億9800万円。
一方で取水堰堤・取水口、導水路トンネル、水槽、放水路を整備する土木部分に当る工事については、実施設計を進めているところで発注は年明けとなる見込み。いずれも事業を繰り越して3カ年での完成を目指す。