松戸市街づくり課区画整理担当室は、市施行による(仮称)新松戸駅東側地区土地区画整理事業の事業アドバイザーを公募型プロポーザルで選定する。同事業で市は、公共施設の整備と権利者の生活再建を両立させる観点から立体換地を導入する考えだが、それに伴い集合住宅等の供給に知見を有する事業者をアドバイザーとし、支援を受ける。
参加資格は、2008年度以降、地方公共団体が施行する土地区画整理事業において、保留地または換地を取得し100戸以上の住宅を供給した実績、もしくは100戸以上の住宅を供給する市街地再開発事業への参加実績(保留床取得者、参加組合員、特定事業参加者、特定建築者、再開発会社)を有すること。同年度以降、複合用途施設建築物(住宅、商業、公益施設)の市街地再開発事業への参加実績(保留床取得者、参加組合員、特定事業参加者、特定建築者、再開発会社)を有すること等。
参加申し込み期限は今月24日(正午)、提案書提出期限は同29日(正午)。同31日の審査会を経て9月12日に結果を通知し、翌13日に覚書を締結する予定。業務期間は19年3月29日まで。
事業アドバイザーの役割は、@立体換地建築物の導入施設に関するアドバイス(周辺の住宅市場等の知見に基づく立体換地建築物の企画に係る支援)A権利者の生活再建支援方策に関するアドバイス(立体換地建築物の換地床を取得する権利者の生活再建支援方策の立案に係る支援)B権利者合意形成支援(今年9月、11月及び来年3月に予定している個別訪問を行う際の資料作成ならびに同行等の支援)Cその他(その他、事業の推進に係る支援)。
対象エリアは、新松戸東部土地区画整理事業の未着手エリアのうち、新松戸駅東側の約3ha。市施行による土地区画整理事業の実施に向けて市は本年度、認可申請書等作成業務を昭和へ委託している。
新松戸東部土地区画整理事業は、71年9月に面積約63haで都市計画決定されたものの、先行整備の3地区(約13ha)を除いて、約50haが未着手。この間に、開発行為や建築行為で開発された地区や、特別緑地保全地区、生産緑地の指定を受けた地区も点在するなどしており、広範囲を一体的に整備するのは非常に難しい状況になっている。
このため市は、未着手エリアの中でも特に都市開発のポテンシャルが高い、JR常磐線・武蔵野線が乗り入れる新松戸駅周辺を中心に、まちづくりの可能性を探ることとし、16年度に区域内の地権者の合意形成支援及び区域内の概略設計等を、また、昨年度は事業計画作成業務を、いずれも昭和に委託して行った。
これを受けて本年度は、約3haを対象エリアとし、認可申請書等作成、地権者(約50人)合意形成支援、換地設計準備、土地評価算定、アクセス道路等詳細設計、都市計画変更等支援、建築事業協力者選定支援、用地測量、アクセス道路等詳細設計に伴う路線及び用地測量等の認可申請等作成業務を昭和へ委託した。
アクセス道路等詳細設計では、駅前広場基本設計A3500u、道路詳細設計(A)として都市計画道路3・4・18号部、仮設道路部各L185m、平面交差点詳細設計1か所、仮設構造物詳細設計1か所、箱型函渠詳細設計1基、トンネル設計1か所を行う。
また、建築事業協力者選定支援業務では、当該地区での建築プラン等を検討するため、建築事業協力者の選定に伴う募集方針の検討、募集要項案作成、審査基準案作成、審査会運営支援、市及び事業協力者との協議調整支援等を行う。
なお、先行して整備が行われた3地区は、いずれも組合施行による土地区画整理事業の新松戸東部(5・1ha)、二ツ木・幸谷(5・8ha)、幸谷南第一(2・3ha)で、幸谷南第一は86年度、新松戸東部は90年度、二ツ木・幸谷は16年度に事業が完了している。