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日刊建設工業新聞
2018/08/20

【鳥取】県が避難対策研究会を設立/住民の避難行動計画

 西日本豪雨の教訓を生かそうと、県は安全・避難対策を再検討する研究会をこのほど立ち上げた。住民に危険を知らせる情報の出し方を中心に議論し、実際に避難行動を取ってもらう仕組みを県独自にまとめる。座長の柗見吉晴鳥取大学副学長は「予測できる大雨災害は被害者ゼロになるようにしたい」と決意した。
 県庁であった初会合には県や市町村、住民の代表者、水防団の関係者ら50人が出席。被害が甚大に及んだ岡山、広島両県での事例を検証した。
 7月豪雨では県内でも大雨特別警報が発令され、避難指示が出されたにもかかわらず実際の避難者数が少なかったことが課題に挙がっている。
 各市町村の担当者が7月豪雨時の対応を報告し「避難勧告から避難指示までの時間間隔を考慮できていたか」「住民には情報が難しすぎる」といった、情報伝達の方法を反省する意見があった。
 また、住民代表は「河川水位の状況をテレビ画像に入れられないか」と指摘。放送局と連携してライブ映像で危険度を認識する改善策を提案した。
 柗見座長は「行政は住民目線で情報をかみくだいて伝達する必要がある。早めの避難も大切で、夜中では動けない。避難勧告と指示は夕方までに決めてもいい」と話した。
 この日、出された課題は次回9月の会合で確認して意見交換する。その後、年度内にかけてダム放流を含め全般の避難対策をまとめ、地域防災計画などに役立てる。

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