先端技術を活用した土木インフラの維持管理システム構築など、鳥取県が取り組む研究テーマが国の補助事業に採択された。内閣府は10日までに「近未来技術等社会実装事業」として全国14の事業を選定。鳥取県など地方公共団体が近未来技術を取り入れて2020年度までに社会実装を目指す地方創生事業を支援する。
県が提案したタイトルは「インフラ情報・管理技術を活用した地域安全マネジメントの展開」。
これまでSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)によって研究してきた道路インフラの維持管理システムを拡張し、インフラの異常を住民から通報してもらう仕組みを構築する。ロボット技術を活用した橋梁点検では、点検作業を担う人材育成も併せて取り組む。
また、GIS(地理情報システム)を活用して災害時の早期避難行動につなげるほか、除雪車両にGPS機能を持たせて適正な機械配置にも役立てる。
このほか、GISデータを利用した公共交通サービスの向上や、タブレットを活用した工事現場監理などを盛り込んだ。
これら提案内容に対し、内閣府は各種補助金や交付金を手当てするほか、(仮称)地域実装協議会を立ち上げて関係府省庁が一体となって支援する。
日刊建設工業新聞