東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、「東京2020大会輸送デポにおける管理施設等基本設計業務(築地輸送デポ)」を翔設計(渋谷区)に委託した。大会期間中、選手や大会関係者を輸送するバス・乗用車の拠点となる施設を築地市場跡地に仮設で設置する計画。基本設計を12月14日の納期でまとめた後、実施設計と工事を一括して発注する。東京都による築地市場の解体と整地工事の実施に合わせて施工する。
築地輸送デポは東京2020大会の輸送関連施設として、豊洲市場移転後の築地市場跡地に整備する。約15fの敷地に、大会期間中に関係者を競技会場や宿泊施設などに輸送するためのバス約830台や乗用車約1540台の駐車場を配置する他、A〜D棟の管理施設、給油施設(4レーン、給油タンク2基)、洗車施設(バス用5基)、作業整備ヤード、高圧洗浄機による洗浄スペースなどを整備する。
管理施設はいずれも鉄骨造平屋で、▽A棟(チェックイン・アウト、バスオペレーションセンターなど、1765平方b)▽B棟(チェックイン・アウト、休憩、フリートオペレーションセンター、トイレ、ロッカーなど、1775平方b)▽C棟(食堂、給食カウンター・倉庫、ごみ庫など、1685平方b)▽D棟(食堂、管理室、仮眠室、ロッカー、シャワー、トイレなど、2595平方b)―の4棟で構成する。
また、市場内にある既存施設のうち厚生会館(鉄筋コンクリート造4階建て延べ約3300平方b)は施設利用者の休憩スペースとして、勝どき門駐車場(鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート一部鉄筋コンクリート造地下1階地上7階建て延べ約4万4860平方b)は乗用車の駐車スペースとして活用する予定。
都が実施する既存施設の解体や整地といった工事と調整しながら、輸送デポ施設の内容や工程、法手続きなどを検討し、基本設計にまとめる。併せて大会後の解体工事の計画を立案し、概算工事費を算出する。
提供:建通新聞社