中日本高速道路会社(NEXCO中日本)は、中央自動車道・小仏トンネル上り線付近の渋滞対策で新設する「新小仏トンネル」の詳細設計をスタートさせる。現・小仏トンネル上り線と並走する延長約2・3`、内空幅約10b×高さ約7bの別線トンネル1チューブをNATM(爆破掘削方式、補助ベンチ付き全断面掘削工法)で築造する計画だ。所管の東京支社が簡易公募型競争入札(総合評価方式)で10月中に業務委託先を決め、およそ1年間の履行期間で成果を得て工事に備える。
中央道・小仏トンネル上り線付近の渋滞対策では、相模湖東出口(下り)〜圏央道・八王子ジャンクション(JCT)付近間の上り線に新たなルートを設けたり、現道を改良したりする。オリエンタルコンサルタンツ(東京都渋谷区)への業務委託を通じ、相模湖東出口方面から▽新底沢大橋(相模原市緑区、456・5b)の新設▽新小仏トンネル(相模原市緑区〜東京都八王子市、2304b)の新設▽上長房橋、摺指第4橋、摺指第3橋の既設3橋(八王子市、合計270・5b)の拡幅―などを盛る概略設計を完了させていた。現地では工事用道路や仮設プラントヤードなどを整備中だ。
新小仏トンネルの詳細設計は▽道路規格=第1種第3級B▽設計速度=時速80`▽車線数=2車線で1車線運用▽有効幅員=8b▽計画交通量=1日当たり5万8600台―の条件下で進める。相模湖東出口側の坑口からおよそ600bピッチで非常駐車帯を3カ所設け、そこから延長約6〜7b、内空幅約5b×高さ約4bの避難連絡坑を伸ばして現・小仏トンネル上り線とつなぐ。また、相模湖出口側の坑口から約300bの場所に長さ約46b、内空幅6b×高さ約6bの作業横坑を造る。
入札手続きはトンネル設計の競争参加有資格者から8月20日まで参加表明書を受け付けるなどして、10月18日に開札する。履行期間を360日と設定し、19年5月上旬までに設計と工事発注数量を取りまとめた上で、CIMモデルを作ってもらう。
小仏トンネル上り線付近の渋滞対策を巡っては、先行して▽新底沢大橋の基本詳細設計▽既設3橋梁拡幅の基本詳細設計▽道路の詳細設計(新底沢大橋新設、新小仏トンネル新設、既設3橋拡幅の各部を除く)―の業務委託先を選定中で、9〜11月に順次契約を結ぶ見通し。
提供:建通新聞社