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北海道建設新聞社
2018/08/09

【北海道】道内7月豪雨、道と市町村合わせ被害額123億円に増大

 道は7日、道内の7月豪雨による最新被災状況を明らかにした。道と市町村分を合わせた被害は、7月31日現在で507カ所、被害額は123億4800万円となった。速報として公表した同月13日現在よりも15億9300万円増額。建設部が所管する公共土木施設の被害額は、7億円余り増えて95億9300万円に上った。このほか、農政部の農地・農業用施設被害は12億8500万円、水産林務部の水産・林業被害は7億7200万円となっている。
 7月2―5日に前線停滞や台風7号から変わった低気圧の接近などにより、上川管内や日本海側北部などで大きな被害がもたらされた。
 被害状況を見ると、公共土木施設は道管理が171カ所で81億9620万円、市町村管理が101カ所で13億9666万円という内訳。道管理は被害額の約7割が旭川建管所管分で占めている。
 道管理の事業別内訳は、河川が139カ所で43億6820万円、道路が21カ所で12億100万円、橋梁が3カ所で12億6500万円、砂防が7カ所で13億200万円、急傾斜が1カ所で6000万円。河川は倉沼川やペーパン川、砂防は辺別川などで被害箇所が多い。
 道所管のうち、緊急度が高い倉沼川や雨紛川など10カ所は査定を待たずに堤防や護岸復旧に着手している。天人峡美瑛線は2016年災害での復旧工法を採用する方針。その他被災箇所も原形復旧はもとより、再度被害防止の観点から機能向上の復旧工法も検討する。
 市町村管理は河川が61カ所で9億9870万円、道路が35カ所で3億2396万円、橋梁が1カ所で3100万円、公園が4カ所で4300万円という被害状況だ。
 農政部の農地・農業用施設被害は91カ所で、12億8500万円に上っている。このうち農地が67カ所、4億3200万円、農業用施設が24カ所、8億5300万円の内訳。被害は5振興局11市町で発生。上川管内が旭川、東川、美瑛の3市町の39カ所、留萌管内が留萌、小平、苫前、羽幌の4市町28カ所、空知管内が深川と沼田の2市町22カ所で農地の土砂流入・表土流出、排水路・農道の損壊が発生したほか、北見市では頭首工の破損が1カ所、倶知安町で排水路の破損が1カ所あった。
 水産林務部は、林業関係が7億7070万円、水産関係が142万円の総額7億7212万円の被害が発生。林業関係は林地・治山施設が17カ所で6億8900万円、林道が32カ所で8170万円、水産関係は流木漂流・漂着が11カ所で142万円となっている。
 さらに総合局・振興局別で見ると、8管内が被災。主なところでは、留萌が27カ所で4億6108万円と最多。林地・治山施設が8カ所、4億1200万円、林道が18カ所、4900万円、流木漂流・漂着が1カ所、8万円の内訳となっている。次いで桧山が8カ所、1億110万円。林地・治山施設が2カ所で1億円、林道が2カ所50万円、流木漂流・漂着が4カ所60万円となっている。上川は12カ所で6520万円。林地・治山施設1カ所、3500万円、林道11カ所、3020万円の内訳。
 林務関係については、山腹崩壊で流出した土砂の撤去や被害拡大の危険性がある箇所について土のうを設置するなど応急工事を実施。今後は国の災害復旧施業などを活用して復旧対策を進める。水産関係についても引き続き流木の回収や処理などを進めるとしている。