建設新聞社
2018/08/08
【東北・宮城】相和技術研究所が優先交渉者/多賀城市新庁舎の基本設計プロポ
宮城県多賀城市は新庁舎基本設計業務の優先交渉者を相和技術研究所に決めた。指名プロポ―ザル方式で12社を指名し、9社が参加表明を提出、その後提案書を6社から受け付け、7月24日に審査委員会を開いて特定した。今月中に契約交渉を行う。次点は山下設計だった。このほかプレゼンに参加したのは、アール・アイ・エー、楠山設計、盛総合設計、関・空間設計。
同市中央2の1の1にある現庁舎は、1970年建設の東庁舎がRC造地下1階地上3階建て、延べ2336平方b(80年にS造3階建て、延べ233平方bを増築)、89年建設の西庁舎はSRC造地下1階地上6階建て、延べ7594平方bの規模。
東庁舎は50年近く経過し現行の耐震基準を満たしておらず、東日本大震災ではクラックなどが発生した。さらに東西両庁舎とも設備の更新が必要になっており、市庁舎としての機能も考慮して整備計画を立案した。
基本計画によると東庁舎は改築、西庁舎は改修するほか、西庁舎北側隣接地に北庁舎を新たに増築する。敷地面積は約9200平方bで、完成後の総延べ面積は約1万3820平方bを見込む。事業方式はDBOやPFIではなく、従来方式が適当としている。また、上下水道部門は引き続き現在の水道庁舎への入居が前提となっている。
整備の方針としては▽防災拠点機能の充実▽市民サービスの向上と利用しやすさ▽環境に配慮したサスティナビリティ▽行政・議会機能の充実▽誇りと愛着が持てる庁舎―を掲げた。
改築する東庁舎はRC造地下1階地上3階建て、延べ2920平方bで計画。新築工事費に13億円余りなど、設計費・工事費・備品購入費を含む概算事業費は16億0900万円を見込んでいる。
老朽化対策と内部改造を施す西庁舎は大規模改修工事費に6億円余りなど、概算事業費は7億2800万円を想定。
新たに増築する北庁舎はRC造地上2〜5階(4層)延べ3200平方b(ほか西庁舎との連絡通路100平方b)を見込み、新築工事費に15億円弱など概算事業費は17億4300万円を想定。
これら3棟の整備に要する総事業費は40億8000万円と概算している。
基本設計を作成する今回の業務期間は本年度内。来年度は実施設計を委託し、順調にいけば来年度後半から北庁舎の増築工事、2020年度から西庁舎の改修改造を行い、同年度後半から東庁舎の改築に着工する。23年度には全ての工事を完了するスケジュールだ。
提供:建設新聞社