富山県土木部道路課は7日、「コンセッションを活用した有料道路事業に関する調査業務委託」について、公募型プロポーザルの実施要領を公表した。
22日に説明会を開き、24日まで参加申込書、9月3日まで企画提案書を受け付ける。参加資格は県内に本店、事業所を有することなど。9月下旬に委託契約を結ぶ。
コンセッションは、料金徴収を伴う公共施設の所有権を公的機関に残したまま、運営権を民間事業者に設定する方式。今回の調査では、県道路公社が管理運営する立山有料道路を対象に、民間事業者の創意工夫を活用した利用者サービスの向上に向け、官民連携事業の導入可能性について検討を行う。
具体的には、維持管理手法や防災対策などの投資計画作成、将来交通量予測、先行事例調査を進めた上で、▽関連連携事業、特別目的会社(SPC)の形態、事業期間・範囲などの事業スキーム▽官民のリスク分担・処理▽VFM・運営権対価▽事業成立性向上に向けた方策―などを検討する。委託期間は19年3月1日まで。契約限度額は1300万円。
立山有料道路は中部山岳国立公園内に位置し、年間100万人の観光客が訪れる山岳観光道路。道路延長は桂台〜美女平約5・5キロ、追分〜室堂約8・9キロの2区間14・4キロ。厳しい地形条件から多大な維持管理を要する。