建設新聞社
2018/08/07
【東北・青森】八洲建築設計事務所が最優秀者/南部町新統合庁舎建設の公募型プロポ
青森県南部町は、統合庁舎の建設を計画し、公募型プロポーザル方式による設計者選定を進めた結果、八洲建築設計事務所を最優秀者に特定した。今月にも同社と随意契約を行う方針で、2019年3月25日までの設計完了を目指す。
同町の庁舎は、旧福地村役場を本庁舎、旧南部町役場を分庁舎として使用。両施設とも老朽化が進んでいることから、新たに統合庁舎を整備する。
基本計画によると、同町平地内の町営住宅の旧・広場団地および中央公民館などを解体した跡地約2・2fに、約4100平方bの庁舎と、併設する中央公民館(仮称)として約1300平方bの施設整備を見込み、全体として3〜4階建てで5400平方b程度の規模を想定。このほか、備蓄倉庫(100平方b)1棟、備品庫(20平方b×4棟)、公用車車庫(25平方b×8台)も整備する。
最優秀者に選定された同社案は、「地域がつながり、町民がつながる、集う『ながく愛される庁舎』を目指して」を実施方針に、@南部町の風土に根ざした町民と共につくる『ながく愛される庁舎』Aコミュニティが生まれる町民広場Bユニバーサルでフレキシブルな庁舎―の三つをコンセプトの基軸とし、町民が憩いはぐくむコミュニティ庁舎となるよう、気軽に立ち寄りやすくする機能的なプロムナードや(仮)中央公民館をつなぐ土間空間(南部たまり場回廊)、町民広場(南部ひだまり広場)を配置し、分かりやすく利用しやすいフロア構成、にぎわいを作り出す施設計画を提案。また、バランス式自然換気などの設置やネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業の提案などの省エネルギー、ランニングコストの削減、町の歴史や風土が感じられる庁舎となるよう地域に根付く木を生かした景観づくり―などの点が評価された。
今後、本年度で基本・実施設計を進めるほか、10月に中央公民館などの解体に着手し年度内の完了、19年7月の庁舎着工、20年9月ごろの完成を目指すほか、外構工事や連絡道路整備なども行い、21年3月の全体完成を目指す。
なお、概算事業費は統合庁舎建設工事費に20億6800万円、庁舎設計監理費に3億1000万円、外構工事費に2億6300万円、同設計費に1600万円、解体工事費に7000万円、駐在所移転費などに6900万円の約27億9600万円を試算。このほか、連絡道路工事費に5億1200万円、同測量調査設計費に5700万円の約5億6900万円を試算している。
提供:建設新聞社