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建設経済新聞社
2018/08/07

【京都】大宮公園に移転の北消防署 延3237u、来年10月着工へ

 京都市は、北区大宮の大宮交通公園北東角に移転新築する新北消防署について、2019年(平成31年)10月1日から着工し、2021年2月27日までの完成を予定。2021年度の稼働を目指す。
 現在の北消防署から直線距離で北西約700mに位置する北区大宮西脇台町17の一部の敷地2888・12uにSRC造3階建、延3237・91u(建築面積1734・67u)の新消防署を新築する計画。建築物の高さは11・708m(塔屋を含む高さは14・243m)。
 今年1月に明らかにした北消防署移転整備事業に係る配慮書によると、消防署建屋は屋上緑化や蓄雨機能を持った植栽、壁面緑化を採用。可能な限り公園との一体化を図る。また日影規制の関係から、消防署北側は約8mセットバックして新消防署を建設し、周辺住宅等への影響を軽減する。南側には見学デッキやオープンスペースを創出するなど、公園機能の確保に配慮する。近隣への騒音等を考慮し、消防署を西側(北側約8m、東側約10m、南側約13・5mセットバック)に配置、南側に車庫を配置し公園から見えるようにする案を採用する考え。出入口は1ヵ所にする。消防署内の照明はLEDライトの採用や太陽光発電を設置するなど省エネ化を進める。緑化への散水には雨水貯留を活用するなど、水道利用を抑制する。
 設計は内藤建築事務所(京都市左京区)。
 大宮交通公園への移転新築に伴い、今年7月に京都市都市計画審議会で同公園の変更案(公園の面積を約2・08fから約1・8fに変更する内容)を審議し承認した。
 同公園の再整備では、消防署が移転する公園の北東部は「防災機能強化ゾーン」に位置付け、公園と消防署を一体的に整備する。備蓄倉庫や消防器材倉庫を設置し、災害発生時には公園や消防署建物を活用した避難者への応急救護活動や一時保護等ができるようにする。子どもに人気の消防訓練や消防車の見学等による回遊性の向上を図る。
 公園中央部と南東部は「交通学習ゾーン」とし、現在の交通問題に沿った、自転車の安全教育を中心とした新たな交通学習施設を整備する。
 公園北西部と南西部は「すこやかゾーン」とし、住民に親しまれた貴重な緑のうるおい空間を生かすとともに、子どもらが楽しく遊べる施設や健康遊具、散策路を整備する。
 公園南部は「御土居ゾーン」とし、歴史的な価値を有する御土居があることを知ってもらう。
 今後、市は再整備する事業者を公募で選定する。京都市緑化審議会に大宮交通公園事業者選定部会を設置、今秋以降に部会で募集要項などを審議し、事業者を決める。