香川県は8月1日、7月5日からの梅雨前線による大雨被害状況の最終報告をまとめた。公共土木施設被害と農林水産業被害を合わせると37億3400万円。公共土木施設被害によると、1日午後1時調査時点で県管理施設の道路47カ所、6億1810万円、河川44カ所、4億8810万円、海岸1カ所、100万円、砂防6カ所、1780万円、急傾斜2カ所、7100万円、公園2カ所、2200万円の計102カ所、12億1800万円の被害。市町管理で道路50カ所、6億3430万円、河川2カ所、1100万円、公園2カ所、2800万円の被害が発生。県と市町を合わせると156カ所、18億9130万円の被害に上る。農林水産物被害は320万円、農林水産施設等被害は18億3950万円となった。
県有施設被害では、農業試験場府中果樹研究所のほ場内の土砂崩れ3カ所と満濃池森林公園で遊歩道(幅2b×延長60b)、園内道路の崩壊(高さ8b、園長30b)と金網(高さ1・5b×幅20b)が損傷した。また、森林センターの斜面が高さ4b、幅5bにわたり崩壊し被害額約150万円、採取園の盛土(延長15b、8立方b)が流出し約150万円の被害額となった。
このうち農地145カ所で土羽法面が崩落などにより4億3170万円の被害。農業用施設のため池は49カ所で堤体の裏法面が崩落などにより4億2600万円、水路は41カ所被災し1億1380万円の被害。この他、頭首工などが8カ所で破損し1億8600万円の被害となるなど、農地・農業用施設全体で計314カ所、15億1410万円の被害額に上った。
林業関係では林地が28カ所で山腹崩壊により2億8300万円、林道26カ所が路肩崩落、法面崩壊などで3720万円の計54カ所、3億2020万円の被害が発生した。水産関係の被害はなかった。
この他、西讃保健福祉事務所(三豊合同庁舎)で庁舎地階油庫に雨水が流入し約10万円の被害が発生した。また、県内の土砂災害は斜面崩落、山腹崩壊など63カ所で発生。12カ所、13棟の家屋被害が出た。さらに漂流ごみ(海ごみ)を四国地方整備局の海面清掃船により7月31日時点で東讃地区約625d、中讃地区約602d、西讃地区(観音寺沖付近)で約243d回収した。
県内公共交通関係でJR予讃線本山駅から観音寺駅間の財田川橋梁で橋脚の基礎が河川の増水により洗掘を受け傾斜し、JR四国は運転を見合わせていた。その後の復旧工事により8月9日から運転再開の予定。
提供:建通新聞社