建通新聞社
2018/08/03
【大阪】兵庫県 2025年までに本庁舎を再整備へ
兵庫県の井戸敏三知事は7月31日の定例会見で本庁舎1号館の耐震診断結果を公表、必要な耐震性能を満たしていないことが判明したと明らかにした。想定を下回る診断結果を受けて、2025年までには1号館を含めた本庁舎全体の建て替えなどの再整備を終えたい考え。今後は早急に詳細な耐震診断を実施し、再整備の進め方を検討していく。
本庁舎1号館は、阪神・淡路大震災後に耐震補強を行っているが、補強から20年以上たち、建物も築50年以上経過していることから、本年度に耐震診断を実施した。診断結果によると、構造耐震指標(Is値)が0・30〜0・93(09年度版耐震診断基準)だったことから、震度6強以上で倒壊する恐れがあり、原因としてコンクリートのひび割れや強度の低下だと判明した。
今後の取り組みについて、南海トラフ地震などの想定地震波を用いて、再度詳細な耐震診断を実施するとともに、本庁舎全体の再整備の進め方を検討していく。
さらに、早期再整備に向け、10月中に算定結果が判明する耐震補強を採用した場合の工事費などを参考に、11月中に内部で基本構想を策定。基本計画は外注し、本年度から19年度にかけて策定を進める方針。早ければ20年度にも設計などに着手する。総事業費は600億円程度を見込んでいる。
各庁舎の概要は、1号館が鉄骨鉄筋コンクリート造地下2階地上13階建て延べ3万0836平方b、別館が鉄筋コンクリート造地下1階地上1階建て延べ2945平方b、西館が鉄筋コンクリート造地下2階地上5階建て延べ4288平方b。
2号館が鉄骨鉄筋コンクリート造地下2階地上13階建て延べ1万5937平方b、議場棟が鉄筋コンクリート造地下2階地上3階建て延べ4155平方b、3号館が鉄骨鉄筋コンクリート造地下4階地上14階建て延べ2万8307平方b、県民会館が鉄骨鉄筋コンクリート造地下3階地上14階建て延べ1万6279平方b。
所在地は神戸市中央区下山手通5ノ10ノ1。