日本工業経済新聞社(茨城)
2018/08/01
【茨城】那珂市が実施計画で学校施設大規模改造推進/防災無線デジタル化など
那珂市は2018〜20年度を事業期間とする実施計画を策定した。新規事業で主なものは小中学校における校舎や屋内運動場などの大規模改造事業、防災行政無線のデジタル化整備事業。道路関係では菅谷市毛線街路整備事業や上宿大木内線街路整備事業を引き続き推進する。事業費は18年度が230億4159万4000円、19年度が229億4537万5000円、20年度が229億713万3000円。(7〜8面に主要事業一覧を掲載)
同計画は18年度に策定した第2次市総合計画に掲げた基本構想および基本計画に基づく施策・事業を総合的かつ計画的に推進するため、今後3年間の主要事業をまとめたもの。予算編成上の区分において政策的経費に該当する事業、管理的経費および一般行政費に該当する事業のうち前年度比100万円を超える増額のある事業、新規事業などを掲載している。
施策体系は◇みんなで進める住みよいまちづくり◇安全で快適に暮らせるまちづくり◇やさしさにあふれ生きがいの持てるまちづくり◇未来を担う人と文化を育むまちづくり◇活力あふれる交流と賑わいのまちづくり◇行財政改革の推進による自立したまちづくり―の6項目。
体系ごとに事業を見ると「みんなで進める住みよいまちづくり」では戸多地区交流センター整備事業、四中学区コミュニティセンター整備事業などを行う。18年度事業費として3億5万1000円を計上。
「安全で快適に暮らせるまちづくり」では防災設備整備事業、菅谷市毛線街路整備事業、上宿大木内線街路整備事業、浄水場等更新事業などを実施。18年度事業費は50億7197万1000円。
防災設備整備事業は防災行政無線のデジタル化工事を行うもの。市に配備されているアナログ防災無線を3カ年で全てデジタル化していく計画。災害および武力攻撃に備え防災設備の計画的な整備を行い、市民の安全・安心な生活を守る。6月28日に防災情報システム整備の工事・設計・戸別受信機の設置に関する業務を公募型プロポーザルで公告した。事業予算総額は17億7338万円。
菅谷市毛線と上宿大木内線では地域活性化と交通の円滑化を図るため都市計画決定された街路整備を行う。延長は菅谷市毛線が約1400m(第3期)と約760m(第4期)、上宿大木内線が約440m(第3期)。上宿大木内線は本年度で整備完了予定。
「やさしさにあふれ生きがいの持てるまちづくり」は市営住宅長寿命化事業や民間保育所等整備事業などに本年度は151億3847万6000円を配分。
民間保育所等整備事業は待機児童解消のため新たに保育施設を整備する事業者を助成するもの。社会福祉法人新世会の「いくり保育園」建設工事に補助を行った。
「未来を担う人と文化を育むまちづくり」では公立幼稚園建設事業や小中学校の大規模改造事業、体育施設整備事業などを推進。18年度事業費は16億9596万9000円。
公立幼稚園建設事業は市内にある公立幼稚園(横堀、菅谷、菅谷西、五台、芳野)を集約し、新たな統合幼稚園を建設するもの。園舎建設工事と外構工事の1工区は発注済み。第2工区は10月にも発注予定だ。
小中学校の大規模改造事業は老朽化した学校施設の改善を図るもので、現在計画しているのは菅谷西小学校の屋内運動場、木崎小学校の屋内運動場、菅谷東小学校の校舎と屋内運動場、芳野小学校の屋内運動場、第四中学校の校舎と屋内運動場、第一中学校の武道場。このうち菅谷東小学校と芳野小学校の屋内運動場は18年度から設計に着手している。
「活力あふれる交流と賑わいのまちづくり」では静峰ふるさと公園魅力向上事業や土地改良基盤整備事業、清水洞の上整備事業などを推進。18年度事業費は4億3638万6000円を設定。
静峰ふるさと公園魅力向上事業は、四季を通じて集客が可能で多世代が集い交流を持てる公園に整備することで魅力向上を図るもの。園路や親水施設、幼児用運動施設、多目的トイレなどの工事は17年度に実施。18年度は桜の更新工事や既存施設である水上ステージおよび交流センターの補修工事に取り組む。
「行財政改革の推進による自立したまちづくり」は市役所本庁舎や瓜連支所庁舎、分庁舎の維持管理を実施。18年度事業費は3億9874万1000円。