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滋賀産業新聞
2018/07/31

【滋賀】近畿地整 大津山科バイパス

 近畿地方整備局は今年度、国道1号大津・京都間を繋ぐ新たな幹線道路となる、いわゆる「大津山科バイパス」について、評価に向けた着手準備、対策検討調査を続けている。
 国道1号大津・京都間の交通円滑化や機能強化等に向けては、今年度も大津山科バイパス道路の調査を継続する。これまで京都府東部地域幹線道路網調査業務の中で、計画段階評価の事前準備として交通課題の現状分析や対策メニューの検討、整備効果の検証等を建設技術研究所で進めている。
 東部地域のうち特に京滋間の国道1号逢坂山区間は、急勾配が連続する地形や東海道方向の交通、滋賀県湖西方向の交通が集中することもあり、慢性的に渋滞が発生。2013年の台風18号では逢坂山を崩落した土砂が国道1号を塞ぎ、名神や京滋バイパスも通行禁止となったことから完全に分断されるなどしたため、かねてより求められてきた災害時のリダンダンシーの確保も含め急浮上。京都市の門川大作市長も今年1月の議会において「必要性は十分認識しており、受益に応じた費用負担のあり方を念頭に置き、国や府、隣接自治体と議論を深め、実現に向けて取り組む」と述べ、事業化を検討する意向を表明した。
 現時点で具体的な構想内容は明らかになっていないが、大津市にある瀬田東ICから瀬田西IC、国分1丁目西を通り、トンネルで京都市の行者ヶ森か牛尾観音あたりを通過させ、山科区大宅、山科区役所前、新十条通りに接続するルートなどを含め、今後計画段階評価の中でおおよそのルートを決定していく運びになりそうで、道路網調査を引き続き推進するとしている。
 大津山科バイパスについては、滋賀県や大津市がかねてより国に整備を要望していたが、京都市は国道整備にかかる事業費の3分の1を負担する必要があるため、これまでは慎重な姿勢を示していたが、道路法の特例を生かして市の負担軽減を求めることなどを条件に、前向きな姿勢を示している。

提供:滋賀産業新聞