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日刊建設タイムズ社
2018/07/30

【千葉】日本環境衛生センターに/基本計画及び事業者選定支援/南房総市 汚泥再生処理センター

 南房総市は27日、汚泥再生処理センター整備基本計画策定及び整備事業者選定支援等業務の公募型プロポーザル選定結果を公表した。提案があった2者から、契約候補者に選ばれたのは一般財団法人日本環境衛生センター(略称JESC、神奈川県川崎市川崎区四谷上町10−6)。2018〜19年度で調査及び事業者の選定等を行い、20〜22年度で施設を建設し、23年度からの稼働を目指す。
 汚泥再生処理センターの計画地は、同市御庄(旧三芳村)の県道和田丸山館山線沿い。造成予定区域は約1・2ha。委託期間は2020年3月25日まで。
 市は提案上限額(消費税を含む)を18・19年度の総額で4393万4400円としてプロポーザルを実施。整備基本計画策定、事業者選定支援業務、敷地造成基本設計、生活環境影響調査を一括して委託する。
 整備基本計画策定業務では、基本条件(処理対象、計画処理量、建設場所、工事の基本方針、処理水放流先の状況、予定工期)の確認・整理を行うとともに、既存施設の状況を把握し、し尿等の性状を分析。それを踏まえて施設規模・計画性状の設定、公害防止基準の調査・設定と基本対策の検討、水処理及び資源化方式の検討を行い、処理設備計画、共通設備計画、施設管理・運営方針等、施設計画概要(概算事業費を含む)等を明らかにする。
 また、事業者選定支援業務では見積仕様書の作成、見積等提出依頼に関する支援、技術評価検討書の作成、要求水準書(案)の作成、費用対効果分析書の作成、入札公告資料の作成、事業者選定事務支援、選定委員会運営支援等を行う。
 このほか、造成基本設計では約1・2haを予定区域とし、諸施設の内容・配置検討設計、整地設計、防災設計、道路設計、排水設計、緑地設計等を行い概算工事費用を算出。生活環境影響調査では現地調査を踏まえて予測及び影響の分析を行い、環境保全対策について検討する。
 同市の生活排水は、一部の生活雑排水共同処理を除いて、すべて合併処理浄化槽で処理。発生する汚泥は内房地区(富浦、富山、三芳地区)を鋸南地区環境衛生組合の堤ケ谷クリーンセンター(87年稼働開始、処理能力50キロリットル/日)、外房地区(白浜、千倉、丸山、和田地区)を市の千倉衛生センター(84年稼働開始、処理能力70キロリットル/日)で処理している。
 しかし、両施設とも老朽化が進んでいることから、市は14年度に一般廃棄物(し尿)処理施設整備基本計画策定業務をエスイイシイへ委託し、施設整備に必要な基本計画を策定するとともに、建設候補地として千倉地区を選定したが、地元の同意が得られなかった。
 その後、既存の2か所のし尿処理施設を統合し、新たな汚泥再生処理センター(有機性汚泥リサイクル推進施設)を整備することを前提に、16年度に再度、候補地選定業務をエイト日本技術開発に委託。住宅地や文化・教育・福祉・医療・保健施設等との距離、主要道路や主要河川への近接性、土地の面積で1万u以上を確保できることなどを考慮し、御庄を候補地に選定。今年6月には、計画地測量業務を南房測量設計へ委託している。
 これまでの調査では、新たな汚泥再生処理センターの計画規模は、鋸南町の処理も含めて68キロリットル/日(し尿24キロリットル、浄化槽汚泥44キロリットル)を想定し、建設事業費を概算で40億円としているが、今回の委託で人口推計などを含めて精査し、必要に応じて計画を直す。k_times_comをフォローしましょう
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