市原市は26日、庁舎強靭化対策基本方針策定支援業務(将来的な整備方針)の公募型プロポーザル選定結果を公表した。受託候補者となったのは千都建築設計事務所(千葉市美浜区真砂3−1−2)。参加者は1者だった。昨年1月に決定した「庁舎強靭化対策に係る取組方針」に基づき、第2庁舎(旧本庁舎)をはじめとする既存庁舎等が抱える課題、制約条件等を整理した上で、それらへの対応策の具体的な検証を行い、将来的な整備方針を明らかにする。
業務内容は、@既存庁舎等が抱える課題の整理A将来的対策の検討条件の整理B将来的対策モデルの技術的検証・比較検証。履行期間は2020年3月25日まで。市は事業費限度額(消費税を含む)を2159万6760円としてプロポーザルを実施した。
既存庁舎等が抱える課題の整理では、建物・設備の安全性及び維持管理に関する課題(躯体及び非構造部材の耐震性、建築部材や設備機器類の耐久性、建築基準関係法令への適合性、その他建物・設備の維持管理に関するもの)、来庁者・職員の移動・利用環境に関する課題の整理とともに、エネルギーセンター、議会厚生棟及び新議会棟の全部と第2庁舎の一部を対象にコンクリートの中性化深度調査(20箇所程度)及び同調査結果に基づく躯体の耐用年数の推計を行う。
将来的対策の検討条件の整理では、そうした観点からの制約条件とともに、ファシリティマネジメントの観点(公共施設の再配置、施設の質と量の最適化、安心安全の確保、トータルコストの縮減、新たな価値の創出)からも検討を行う。
将来的対策モデルの技術的検証・比較検証では、昨年1月の取組方針に示した@第2庁舎の減築を前提とする既存庁舎等全体の対策のモデル(A案)A第2庁舎の建て替えを前提とした既存庁舎等全体の対策のモデル(B1案)B既存庁舎等全体の建て替えを前提とした対策のモデル(B2案)Cその他検討委員会等から提案された対策モデルについて、課題に対する解決策及び検討条件に対する対応策、事業のコストやスケジュールの検討、中長期におけるLCCの算定、ファシリティマネジメントの観点からの比較検討などを行う。
各施設の状況は、第2庁舎(72年竣工)がRC・SRC造、1万4908u(駐車場面積を除く室内面積、以下同)、エネルギーセンター(ペデストリアンデッキ含む、72年竣工)がRC造、1272u、議会厚生棟(72年竣工)がRC・S造、3745u、新議会棟(88年竣工)がRC造、1098u、第1庁舎(防災庁舎、17年竣工)がRC・S、SRC造(免震構造)、8494uなど。
昨年1月の取組方針では、A案(第2庁舎減築改修+エネセン・議会2棟改修)は想定工期(設計含む、以下同)54か月、総事業費53億3100万円、B1案(第2庁舎のみ建替6500u+エネセン・議会2棟改修)は想定工期62か月、総事業費66億2600万円、B2案(全棟一括建替1万1900u)は工期70か月、総事業費88億8600万円としている。