石川県は、『19年度国家予算編成に係る県重点事業・政策提案』をまとめ、24日に開かれた県議会予算委員会協議会で報告した。
県重点事業は全37項目(うち個所の新規等13件)で、新規要望は国土交通省関係が国道8号福井県境部の4車線化(加賀市熊坂町〜福井県あわら市笹岡)の早期事業着手など、農林水産省関係が河北潟周辺地区排水機場等(金沢市他3市町)の事業着手など。
一方、政策提案には全73項目を盛り込み、新規の提案は「平成30年7月豪雨を踏まえた治水対策の推進」など6件となっている。
谷本正憲知事は総括説明において、重点事業の基本方針は「国土強靱化、地方創生、経済効果の波及に資する北陸新幹線のフル規格による早期全線整備を強く要望することに加え、金沢開業効果を持続・発展させ、人やモノの交流を一層盛んにしていくため、道路、港湾等の交流基盤や農業基盤の整備等に必要な社会資本整備予算の確保を要望する」とし、政策提案の基本方針については「国、地方を通じた大きな課題となる地方創生の推進、東京オリンピック・パラリンピック開催効果の地方への波及、冬期や荒天時における交通機能の確保、治水対策の推進、少子・高齢化社会に対応する社会保障の充実、さらにはクルーズ船受入れ環境の充実、農林水産業を含めた産業競争力の強化、教職員定数の確保等を提案する」と述べた。
このほか、谷本知事は北陸新幹線の開業効果を持続、発展させていくために「道路、港湾等の交流基盤、河川改修・砂防や、農業基盤の整備を促進する必要があることから、必要な社会資本整備予算の確保を要望していく」と強調した。要望項目にも触れ、能登地区では能越自動車道、のと里山海道4車線化、七尾港大田国際物流ターミナルの事業促進、金沢地区は金沢外環状道路の事業促進、金沢港のクルーズ、貨物両面からの機能強化、金沢城公園鼠多門・鼠多門橋の復元整備、加賀地区は国道8号福井県境部における4車線化の早期事業着手、小松白川連絡道路の国直轄による事業化に向けた調査の促進、加賀海浜産業道路の事業促進を挙げた。