東京都は7月24日、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の会場として建設しているオリンピックアクアティクスセンターで、重さ約6700dの“大屋根”を高さ20bまで持ち上げる作業を実施した。
このリフトアップ工法では、事前に地上で組み立てた屋根を、4本の柱の上に設置した油圧ジャッキ(つり上げ装置)を使い、計32本のワイヤを巻き上げて持ち上げる。5月9日に2bの高さまで上げ、作業の土台部分(架台)を撤去。7月4日に高さ5bまで上げ、屋根(天井)に設置する大型電光掲示板や空調など設備工事を進めてきた。今回、設備工事がほぼ完了したことから、屋根を所定の高さまで持ち上げた。
午前9時に開始した工事は、屋根が同じタイミングで所定の位置を移動しているか、風などの影響がないかモニタリングしながら進行。1時間当たり3bのペースで段階的に持ち上げ、午後4時ごろ一連の作業を無事に完了させた。今後は大屋根の下でメインプールとダイビングプールの躯体工事を進める。実施設計と施工は大林・東光・エルゴ・東熱JVが担当しており、2020年2月に完成させる。
提供:建通新聞社