尾ア正直知事は、18日の定例記者会見で、西日本豪雨により被災した箇所の復旧・復興を早急に進めるとともに「次の豪雨にどう備えるかが重要。今回の豪雨で被害を免れた場所でも、次の台風や大雨時には大きなダメージを受ける可能性がある。あらかじめ徹底的に備えることが重要だ」と述べ、治水対策や土砂災害の対策を全力で進める意向を示した。
尾ア知事は、今回の豪雨で検証する点として▽次の豪雨にどう対応するか▽より一層雨が降り続いていればどうすべきだったか▽累積雨量は大きくないが、時間雨量が大きかった場合、発生の初期段階でどういう対応をすべきだったか−の三つを挙げ「より良い対応をできるようにしたい」と述べた。合わせて「防災対応にマンパワーが必要」とし「中小河川では毎年雨量が増えていると実感している。全国的にも対策が必要だろう」と話し、国に対し政策提言する意向を示した。
今回の豪雨を受け、県では孤立集落への対応や被災道路、安芸川右岸の浸食箇所、農林水産業の被災箇所などの早期復旧に向けた取り組みを進めている。合わせて、次の台風や大雨に備えるため、河川堤防や護岸の点検と応急対策を進め、安芸川堤防の被災箇所では川の流れを変えるための工事と堤防補強を進める。また河川内の流木除去や川床にたまった土砂の撤去、橋梁や擁壁の危険箇所点検、土砂災害の発生箇所で二次被害の恐れについての緊急点検、がけ崩れの恐れの高まった箇所の確認などを進めている。
提供:建通新聞社