東京都政策企画局は、2019年度の予算編成に先立ち「重点政策方針2018 Tokyo ともに創る、ともに育む」を策定した。「強固な防災対応力を備えるまち」「活力に満ち、人がふれあう魅力的なまち」「経済の成長を創出するまち」など八つの戦略を掲げ、首都直下地震への備えや水害・土砂災害対策の推進、地域の個性を生かしたまちづくり、暑さ対策の推進などに重点的に取り組む方針を打ち出した。今後、この方針を基に具体的な政策を構築し、19年度予算編成を進めていく。
人と人をつなぎ、東京の活力を生み出すための戦略として掲げたのは@みんなでつくる強固な防災対応力を備えるまちA活力に満ち、人がふれあう魅力的なまちB次世代につなぐスマートで快適なまちC誰もが輝き、経済の成長を創出するまちD安心して子供を産み育てることができるまちE人生100年時代を豊かに過ごせるまちF誰もが活躍し、生き生きと暮らせるまちG東京・日本の未来を支える人を育むまち―の八つ。
防災対応力を備えるまちとして、特定緊急輸送道路などの沿道建築物の耐震化や、集中豪雨時にも効果を発揮する中小河川や下水道などの整備推進、木密不燃化10年プロジェクトの推進、無電柱化の推進などに取り組む。
魅力的なまちづくりでは、都立公園の個性・特性を深化させることによる“心地よい場”の創出、都営住宅の建て替えに伴う創出用地の活用、多摩ニュータウンの再生、空き家の利活用、人やモノの円滑な移動を支える交通インフラの形成を進めていく。
スマートで快適なまちとするための取り組みでは、家庭の省エネ対策のさらなる推進、暑さ対策の推進、豊かな自然環境や身近な緑の創出・保全、快適な水環境の創出、魅力ある水辺空間の形成を挙げた。
経済成長を創出するまちでは、特区制度の活用や海外企業の誘致、日本の次の成長を創出するための東京ベイエリアビジョンの策定、中小企業の経営基盤強化に向けた支援などを行う。
安心して子供を産み育てることができるまちとするため、地域のニーズを踏まえた多様な保育サービスの整備、放課後の子供の安全・安心な居場所づくりなどを進める。
人生100年時代に向けたまちづくりでは、高齢者の起業・就労や地域活動を促す環境を整えるとともに、在宅・施設サービスをバランスよく整備する。
提供:建通新聞社