大津市企業局は、晴嵐地区の既設下水幹線下に新設する計画の「新晴嵐幹線」を近く工事発注する。入札方式は先に公表した発注見通しでは受注希望型指名競争であるものの、これについては工事規模・難易度が高いため、変更の可能性もあるという。所管の同局下水道課では、この晴嵐幹線の管渠部分を今年度と来年度の2ヵ年で施工し、関連する「晴嵐第1ポンプ場」の撤去工事を20年度に取り掛かる方針だ。
新晴嵐幹線は、粟津中学校横の「晴嵐第1ポンプ場」から湖岸道路地下を通り膳所浄水場(本丸町7―1)へ至る延長1010b区間について、自然流下で下水を流せるよう地下約10b程度の深い地点に推進工法により設けるもの。管径はφ1000_。またこの幹線布設に伴いφ2500_〜1000_、深さ10b程度の特殊人孔を6ヵ所施工。現在使われている、地下約3bに既設のφ約800_bの幹線管渠は一部は撤去せずに、その内部にφ200b程度の管を挿入(PIP工法)し、近隣に張り付く数件の住戸からの下水を受ける管として再利用する。
新晴嵐幹線の布設は、長期的な視点で費用対効果の比較を行った結果、20年度にポンプ場を廃止し自然流下に切り替えるのが最も経済的であると判断された事から具体化。20年度に、既設幹線から新設幹線への下水の切り替えを行い、既設管に水を圧送している「晴嵐第1ポンプ場」を廃止する。廃止にあたり、ポンプ場の撤去は20年度に施工となる。
下水を新旧幹線間で切り替える整備は県内でこれまでも例はあるものの、1q以上の大規模な整備は今回が初となる。
なお、同工事のコンサルは、極東技工コンサルタントが担当した。
提供:滋賀産業新聞