茂原市は15日、「(仮称)茂原市民会館建設検討委員会」の初会合を開き、建設基本計画の策定スケジュールや建設候補地、施設構成案などについて話し合った。建設候補地については、現市民会館・中央公民館敷地を候補地とすることで委員会の意見を集約。建物規模は、延べ床面積5950uとする施設構成案が提示された。大ホールは面積を2910uとし、可変客席800〜1000席を確保する計画。
同委員会は「(仮称)茂原市民会館建設基本計画」の策定について検討するため立ち上げた。委員は8人で構成し、委員長には倉田直道・工学院大学名誉教授が就任した。
会議では、豊田正斗副市長が「市民に愛される施設となるよう、より良い基本計画の策定を進めたい。委員の皆さまには豊富な知識や経験により、専門的見地、それぞれの立場から意見や助言をいただきたい」とあいさつした。
建設候補地については、これまでの3か所に加え、新たに議員から提案のあった駅前と茂原長柄スマートIC近くの民有地を加えた5か所について基礎データ等をもとに比較検討を行い、規模、スケジュール、代替施設、交通アクセスなどの項目について採点方式で評価を実施。その結果、現市民会館・中央公民館が35点と最も得点が高く、茂原セントラルモールが29点と続いた。
一方、施設構成案については、施設規模を延べ5950uと設定した。部門別面積は▽大ホール2910u▽多目的ホール250u▽創業支援部門490u▽管理部門100u。ほかに共用部門1310u、機械室890u。大ホールの客席は収納可能な可変客席とし、800〜1000席を想定。多目的ホールは平土間形式とし、会議室は重ね使いを可能とする。
施設の使い方については、由利本荘市交流館カダーレと長野県茅野市民館を参考に施設の使い方が紹介された。今月23日には茅野市民館の視察を予定している。
検討委員会はこの後、年内に2回開催する予定。9月下旬に開く第2回委員会で面積案、各部門詳細仕様、ブロックプランイメージ、基本計画素案について検討し、11月上旬の第3回委員会で基本計画の素案を確認、併せて事業手法について検討する。
基本計画案は、庁内検討委員会、市民ワークショップ、市議市民会館特別委員会などで併せて検討を進めており、これらの意見を集約。さらに、来年1月にパブリックコメントを実施し、年度内に策定する。事業手法では、8月から9月にかけてPPP・PFI等の導入について民間事業者等にアンケート、ヒアリング調査を行うとともに、VFMを算出する。
同事業は、既存の市民会館・中央公民館の老朽化に伴い、市民会館機能と公民館機能を備えた複合施設の整備を計画。昨年度で基本構想を策定し、本年度で基本計画をまとめる。現敷地の場合は最短で23年度内の完成、24年度の開館を見込む。
同事業は、内閣府の2018年度PPP/PFIに関する支援対象事業となっている。また、基本計画の策定支援業務はシアターワークショップ(東京都渋谷区神宮前6―23―3)が担当している。