公益社団法人日本建築家協会(JIA)近畿支部(井上久実支部長)は7月11日〜16日の6日間、滋賀県近江八幡市で「水と建築〜建築家は地域の創造にどう関われるか」をテーマにJIA近畿支部大会2018滋賀大会(実行委員長・片淵良滋賀地域会副会長)を開催した。
11日から16日まで近江八幡まちや倶楽部で会員ら建築家の作品展と美術家の大舩真言氏の作品展示、13日に酒游舘で大会式典等などを催した。
大会式典は、同日着任した嶋寺源一滋賀県土木交通部次長をはじめ来賓を招き、支部登録会員らあわせて約100名が出席。
井上支部長は、重要文化的景観「近江八幡の水郷」のまちなみにふれながら、「建築家は建物をつくるだけでなく幅広い分野で能力を発揮できる、ということを自ら受け入れ、地域の保存、まちづくりに価値を見い出す活動をしていく必要がある。また、建築家は地域に単発ではなく継続して関わる必要があると思う。地域とその文化を尊重し、寄り添うことで地域との信頼関係を築き、言葉を超えたコミュニケーションが生まれ、建築家の持つ独創性や発想が真に力を発揮できると信じている」と挨拶した。
式典の前に開催したアーキサロンでは、松岡拓公雄亜細亜大学都市創造学部教授が近江八幡での取り組み事例などを紹介し、谷祐治滋賀地域会会長ら近畿6地域会から選抜された会員とトークセッションした。
式典後に関西建築家新人賞表彰式を開催。出江潤氏(叶野・出江建築事務所)の「佐井寺のハナレ」、木村吉成氏(木村松本建築設計事務所)の「houseA/shopB」が受賞の栄誉に輝いた。審査委員長の長坂大京都工芸繊維大学教授が審査講評し、井上支部長から賞状を授与した。
交流パーティーでは会員有志が結成した「JIA KINKI BAND」が演奏し、賑やかに歓談した。