高知県は、阿南安芸自動車道「牟岐〜野根」間の新規事業採択を目指し、高知県側の延長6847bを東洋都市計画道路「東洋中央線」として都市計画原案を作成、10日から縦覧を開始した。5本のトンネルで区間の半分以上を占めるなど、構造物が多い内容となっている。また甲浦インターチェンジ(仮称)から国道55号までのアクセス道「甲浦インター線」(延長740b)を都市計画道路に追加した。
都市計画原案によれば、東洋中央線は、徳島県境から野根ICまでの延長6847b、全幅12bの2車線で、第1種第3級の自動車専用道路。甲浦インター線は東洋町河内字宮ノ西〜白浜字白浜の延長740b、全幅10bの2車線道路で、規格は第3種第3級。国道55号甲浦新橋の徳島寄りで合流する計画となっている。
海沿いを走る国道55号に対し、東洋中央線は山側を走るため、全般的にトンネルや橋梁が多くなる。県境部分には延長504b(高知県分のみ)のトンネルを計画、甲浦ICを挟み野根IC方面に向かっては、延長214b、同1080b、同833b、同1135bのトンネルをそれぞれ計画している。野根ICは、国道493号から県道船津野根線に少し入った場所に新設する。
県では、24日まで原案の縦覧を実施する他、東洋町での公聴会を8月6日に開催する。その後、都市計画案の作成に着手し、国土交通大臣の事前協議や東洋町との意見照会を経て、都市計画案の縦覧を開始、必要があれば意見書の提出を求め、早期の都市計画決定を目指す。
東洋中央線は、四国8の字ネットワークを構成する阿南安芸自動車道の一部であり、防災、観光、産業振興などさまざまな面で役割が期待されている。
提供:建通新聞社