徳島県は、2018年4月1日現在の「防災拠点等となる県有施設」の耐震化状況を明らかにした。全504棟のうち、「耐震性能有り」とした棟数は491棟で、耐震化率は97・4%となり、前年同期と比べ0・4ポイント改善した。
新築や廃止、建て替え、移管などがあり、調査対象棟数は前年度の498棟より6棟増加した。こうした中で耐震性能有りと判定された棟数は、前年度の483棟から8棟増加。また、耐震化実施中の施設は3棟となっている。このため今後は耐震性能が同時点で確認できていない13棟について、耐震診断結果に基づき、必要な耐震改修などの対策、さらには廃止・統合・在り方検討など、整理し対策を急ぐ。
13棟のうち、要耐震対策の棟は4棟。指揮・情報伝達施設と県民利用施設に集中する。内訳は指揮・情報伝達施設が徳島中央警察署(現在設計中)、阿波吉野川警察署本館(要耐震改修)の2棟。徳島中央警察署はPFI事業で新築事業が進められ、20年度の完成が見込まれている他、阿波吉野川警察署本館は引き続き対応が検討される。
一方、県民利用施設が新野高校の校舎2棟。1棟は施工済みで1棟(3号館)が本年度改修実施となっている。この他今後9棟を改築または解体し廃止することにしている。これも全て新野高等学校の施設で、内訳は校舎棟8棟と格技場1棟。全て19年度に廃止予定となっている。このため同時点で方向性の定まっていない要耐震化棟数は、この廃止対象の9棟を除き、阿波吉野川警察署本館1棟を残すのみとなった。
県は今後、必要な改築や耐震改修、廃止などを施し、早期の耐震化率100%の達成を目指すことにしている。
提供:建通新聞社