近年の想像を越える大規模豪雨や土石流災害に備え県内各地で急傾斜地の土砂災害に対する施設整備が進むなか県長浜土木事務所管内では、米原市岩脇の「さくらが丘地区」において新規に急傾斜地崩壊対策事業の実施を検討しており、次年度以降の事業化(国庫補助事業)に向けて今年度に予備設計に取り組む。
事業を管轄する長浜土木事務所の河川砂防課では、近く担当コンサルを決め(8月1日入札・さくらが丘地区単独通常砂防設計業務委託)、今年度内の完了を目途に「事業化が可能かどうか」を含めて予備設計等のコンサル業務を進めていく。
新規に急傾斜地崩壊対策事業の実施が検討されている「さくらが丘地区」は、国道8号沿いの山間に位置。三方は斜面に囲まれており、合わせて84世帯から成る「さくらが丘団地」を形成。旧近江地域の息長小学校区にありJRの米原駅にも近く、国道8号から南側の坂を上ると裏手には県立米原高校が位置する。
三方向を急傾斜地に囲まれた形となっているため、一昨年2月には土砂災害警戒区域の指定を受けており災害対策の一環として今回、それぞれ急傾斜地の4ヵ所に擁壁や補強土など急傾斜地崩壊防止施設の設置を計画し、これら施設整備に係わる予備設計に取り組み、事業化を検討する。
コンサル業務の実施にあたっては、さくらが丘地区の土砂災害警戒区域指定調書(区域番号I―6058・6751・6750)を基に、設計計画をはじめ、現地踏査や設計条件の確認、比較形式選定・概略設計計算・基礎工の検討などを行いながら、概略設計図や協議資料・報告書等を作成していく。
提供:滋賀産業新聞