各種ワクチン・検査試薬の製造・販売を手掛けるデンカ生研(東京都中央区日本橋室町2丁目1番1号 綾部光邦代表取締役社長)は9日、五泉市南本町地内の新潟工場敷地内において、インフルエンザワクチン新規製造施設を建設することを公表した。
インフルエンザワクチンの主要供給メーカーであることから、既存設備での増産と安定供給に努めてきたものの、近年は顧客が期待する量の製品を十分に供給できない状況だったことを踏まえ、顧客ニーズに応えるための抜本策として、インフルエンザワクチン原液製造新棟を建設する。これにより、供給能力の増強を行うほか、早期出荷の実現や安定した生産体制の構築、薬事コンプライアンス体制の高度化などを図る。さらに、設備投資に加え試薬関連でも新製品の投入を進めることで、現在約130億円の売上規模のインフルエンザ関連事業を200億円まで拡大する。
新たに建設する規模は6階建て延べ1万2010平方メートル(建築面積2226平方メートル)で、現在の原液製造設備の2倍を確保する。投資規模は約160億円を見込む。18年度内の着工、22年のシーズン供給開始を目標としている。
また、同社では17年に新潟工場敷地内でがん治療ウイルス製剤「G47Δ(デルタ)」の量産化に向けた製造棟(S造3階建て延べ1300平方メートル)を建設した。