建通新聞社
2018/07/06
【大阪】国道8号彦根〜東近江 ルート帯3案示す
国道8号彦根〜東近江間の計画段階評価で、現道拡幅を含むルート帯案が3案示された。7月5日に行われた社会資本整備審議会道路分科会の第22回近畿地方小委員会(委員長=山下淳・関西学院大学法学部教授)で明かされた。ルート案はおおむね1000b幅の帯で示されており、今後、地域住民や道路利用者の意見を聞きながら、最適なルートを絞り込む。
国道8号・彦根〜東近江区間は、交通混雑の緩和などを目的に2015年度から調査を開始。対象区間は、彦根市内のJR東海道新幹線の高架との交差部付近〜東近江市五個荘清水鼻町付近。沿線自治体は、滋賀県彦根市、東近江市、愛荘町、豊郷町、甲良町、多賀町の2市4町で、同区間の以北では米原バイパス(BP)、以南で野洲栗東BPの整備が進められている。
今回示されたルート帯案は、彦根市街地の山側を通す山側ルート延長約23`、既存の都市計画道路幅(彦根長浜幹線)を活用してバイパスを整備する都市計画道路活用ルート延長約22`、対面2車線の現道(国道8号)を一部立体交差を含め4車線に拡幅する現道拡幅ルート(延長約19`)の3案。
コストは、都市計画道路活用ルートの約1500億円が最大で、他に山側ルートで約1400億円、現道拡幅ルートで約1200億円を概算する。
現道区間にある主要渋滞箇所は8カ所。彦根市街地、愛知川渡河部では速度低下が著しく、渋滞損失時間が県内直轄国道平均の2〜3倍に上るなど、東西のアクセス道路の機能強化も含め、早期具体化が期待される。
当日は、播磨臨海地域道路第二神明〜広畑間の計画段階評価についても審議。今後、概略ルート・構造を検討する際の前提条件として、▽臨海部産業地域からの良好なアクセスルート▽自動車専用道路▽他車線道路(4車線)―の三つを設定した。引き続き、有料道路事業なども視野に、比較ルート案(複数案)と整備手法の検討を進める。