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北海道建設新聞社
2018/07/06

【北海道】道内豪雨被害が拡大 橋梁沈下・崩落、応急復旧に全力

 2日から道内を襲った豪雨によるインフラ被害が広がっている。遠軽町では道道遠軽芭露線のいわね大橋が沈下しているのが発見されたほか、東川町では倉沼川に架かる五月橋が崩落。地元建設業者が応急復旧に尽力するが、札幌管区気象台は温帯低気圧となる台風7号が5日には接近すると予測しており、河川氾濫や土砂災害拡大に一層の警戒を呼び掛けている。
 オホーツク管内では遠軽町の道道遠軽芭露線いわね大橋が濁流の影響で沈下。1980年に架設された橋長337m、幅員9・85mの2車線橋梁で、9本の壁式橋脚のうち1本が洗掘されて上部がV字に湾曲し1―2m沈み込んだ。網走建管では4日午前9時ごろから通行止めにしたが、「水が濁って調査できない。現段階では状況を見守るしかない」と話す。
 路肩洗掘などの影響で国道333号下白滝―丸瀬布南丸の5・4`、土砂流出によって旭川紋別自動車道白滝―丸瀬布ICの16・3`が通行止めとなっている。
 東川町道西5号道路の五月橋(橋長42m、幅員6・5m)が落橋し、増水した倉沼川に架かる路線が寸断。橋台がない特殊橋で、橋脚と左岸側の取り付け道路の間が流出し路面が崩落しており、花本建設が根固めブロック投入など応急作業を実施している。
 路面決壊した天人峡美瑛線の通行止めは4日午後1時現在も続くが、新島工業が応急復旧に当たり、谷脇組が作製した土のう100袋を含む400袋で路盤流出部を応急措置。孤立化が解消され、天人峡温泉の2宿泊施設の宿泊客が救出されている。
 旭川建設業協会は旭川建管と現地に入り、被災状況を把握。溢水(いっすい)した各河川や冠水した道路、市街地などで会員各者が応急復旧に総力を挙げている。
 旭川開建では3日の39号上川町東雲に引き続き、273号の同町中越で路肩洗掘が発生し日東―上越の17`を通行止めにした。道路に沿って流れる留辺志部川の増水によって河岸の盛り土が洗掘されたことで路肩が6―8mにわたって被害を受け、維持管理を担うホクセイ建設が応急復旧に努めている。